研究概要 |
1.平成10年度〜11年度に行った研究の実施内容 (1)スパイラルジェットの流動特性に影響を与える7種類の形状の異なるノズル,すなわち,円弧にて絞った円弧ノズル,sin曲線で絞った後僅かに広がる広がりノズル,15°,30°,60°,75°,80°テーパノズルを製作した. (2)(1)において製作した各ノズルにより噴出する噴流の流速および静圧の分布を測定し,噴流特性を調べた. (3)テーパノズルに旋回流れを流入させ,各ノズルより噴出する噴流の流れの可視化および流速測定を行い,噴流特性を調べた. 2.平成10年度〜11年度に得られた成果 (1)テーパノズルの場合,ノズル出口における噴流中心軸上の静圧は,テーパ角が大きくなるほど高くなる.その後,静圧は下流に進むにつれて急速に低下し,順圧力勾配を示すが,圧力勾配の大きさは,ノズルのテーパ角が大きいほど大きくなる. (2)テーパノズルの場合,ノズル中心軸上の速度は,ノズル出口後いったん加速する.この加速の程度は,ノズルのテーパ角が大きいほどより顕著となる. (3)テーパノズルより噴出する噴流の広がりは,ノズル出口における旋回強さがほぼ同じ場合にはノズルのテーパ角が大きくなるほど大きくなる. (4)テーパノズルより噴出する噴流のレイノルズ応力は,ノズル出口における旋回強さがほぼ同じ場合にはノズルのテーパ角が大きいほど大きな値となり,乱流拡散の寄与は大きくなる.
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