研究課題/領域番号 |
10650242
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械力学・制御
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
曽根 彰 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (20197015)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 同定 / 実験 / ウェーブレット変換 / 構造パラメータ / メキシカンハット |
研究概要 |
本研究では、構造物が損傷した場合にその動特性をウェーブレット変換によって同定することを目的にする。特に、ここではパラメトリックなシステム同定、すなわち質量、剛性、減衰のような物理量(構造パラメータ)の変化の様子を捉えるのに、時間-周波数解析の可能なウェーブレット解析を用いた手法を提案し、数値シミュレーションとモデルを用いた実験によりその有効性を明らかにする。 本同定手法は、速度応答、加速度応答を計測しなくても変位応答の計測のみで、構造パラメータが算出されるという特徴を持ち、さらにウェーブレット変換は時間情報も得ることができるので時間と共に変化する構造パラメータをも同定できるという利点もある。 本研究では、数値シミュレーションと加振実験を行い、本同定手法の有効性を検討した。 1.2質点系モデル、5質点系モデル、さらには橋梁をイメージした両端単純指示はりの有限要素モデルを用いた結果より、系の構造パラメータを良好に同定できることがわかった。 2.本手法により剛性や減衰低下をも同定できることがわかった。 3.1層モデルの実験結果より、系の固有振動数については良好な推定結果が得られた。しかしながら、系の減衰比については、他の手法(ハーフパワー法)の結果と比較すると、あまり精度が良くないことがわかった。特に減衰比が小さいほど推定結果が悪化していることがわかった。 4.同定精度は、データのサンプリング時間に依存するので、ウェーブレット変換の欠点を克服するためには適切なサンプリング時間を設定する必要があることがわかった。
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