研究課題/領域番号 |
10650277
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久保 寔 京都大学, 工学研究科, 助手 (80089127)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 真空紫外光 / VUV / 真空紫外光源 / 重水素ガス(D_2) / 水鍋(Hg) / 真空紫外透過窓 / フッ化マグネシウム(MgF_2) / 水銀(Hg) / 重水素ガス / 重水素-水銀ランプ |
研究概要 |
本研究の目的は、高出力で真空紫外域光が放射でき、取り扱い易いランプタイプの光源を開発することである。本研究の光源(D_2-Hgランプ)からの放射は、封入ガスの重水素(D_2)ガス、水銀(Hg)と、これらのエキシマからの混合放射である。放射波長域は115nm〜400nmで、これを最大3kAのシングルパルス放電で点灯していた。陰極はHgを主とする特殊構造で、立上がり駿度が大きいパルスアーク放電でもパルス毎に電流に応じた電子放出を行い高出力の放射が可能である。この光源に関し本研究で解決すべき主な点は、1.Hgを主とする陰極を、パルス大電流の繰り返し放電(10Hz)で用いた時、シングルパルスで確認された動作が可能か。2.真空紫外光取り出し窓(MgF_2)からいかに光を取り出すか(構造の問題)、窓はランプに直接溶着できるか(膨張係数)、である。 1.に対しては、冷却せず点灯した時、数秒で陰極部へ還流すべきHgが陰極部分以外の管壁へ飛散・付着しアーク放電にならなくなった。これはランプの最零点をHgが還流すべき陰極にすれば良いので、陰極部を包む水冷ジャケット構造として陰極の温度低下を行いHgの還流を図った。しかし、まだ管壁へ飛散・付着があるので、逆に光取り出し窓近傍の温度を上げる等Hgの付着を避けるため、ランプ全体の温度管理の工夫が必要である。 2.現在のフリットガラスではMgF_2とパイレックスガラスを直接溶着できるものはなかった、このため両材の間にメタル(Ni)を介在させて封着した。しかし、これは広い金属面が放電空間に曝され、長時間の後にも影響がでないか、寿命試験を実施する必要がある。また、窓と放電路との関係を考え、放電部から見たの窓の立体角が大きく、Hgが付着し難い構造にする必要がある。以上、繰り返しパルス印加時も、シングルパルス印加時と同じ動作で放電を行えることが確認されたが、光り取り出しをも考慮したランプの構造、温度管理等の問題解決を図る必要がある事が判った。
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