研究課題/領域番号 |
10650281
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
餘利野 直人 広島大学, 工学部, 助教授 (70182855)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 電力系統 / 電圧制御 / 自律分散制御 / 協調制御 / 電圧調整機器 / 負荷時タップ切替式変圧器 / 電圧安定性 / 電圧調製機器 / 電力系統制御 / 最適制御 / ロバスト制御 / 変圧器タップ / OLTC |
研究概要 |
電力系統の電圧調整機器群は、電圧レベルの低い二次電圧系統や配電系統において、負荷時タップ切替式変圧器を中心に多数分散設置され、現状では単独、個別に動作している。この方式は長年の使用実績があり、分散制御であるがゆえの耐故障性や機器を追加設置する場合などの拡張性にも優れるが、一方で制御動作(タップ切替回数)が不必要に増加すると言った問題の他、重負荷時に系統の不安定化要因(電圧安定性の問題)となるなど、いくつかの課題がある。 本研究では、この電圧制御問題を系統全体の安定性および経済性と言った観点から考察し、多数の制御機器を強調させる自律分散形の電圧制御方式を策定した。これは従来方式に制御機器間での情報交換機能を補足することにより、機器群の制御動作を最適化する方式である。本方式では、系統全体の電圧違反を最小化する分散形の最適制御規範を開発したことにより、電圧安定性維持に対して悪影響を及ぼさず、かつタップ切替回数をも最小化する分散形の制御を可能にしている。この最適制御規範は従来型の各制御器において算出され、この付加的情報を従来規範(ローカル電圧の調整)と比較しながら各機器で独立した制御が実施される。各機器において従来規範と最適規範のどちらに主眼を置くかについては自由度があり、ここでは系統運用の指針に合わせて運用者が調整できるようにファジー制御方式を採用した。このことにより二次電圧系統や配電系統における電圧制御に関して、従来方式の利点をも活用した自律分散形の制御方式が構築できた。 さらに本研究では将来、提案法を一次電圧系統をも含めた系統全体の電圧制御方式に拡張するため、パワーエレクトロニクス機器(FACTS機器)による電圧制御問題についても検討を行い、そのための解析手法なども開発した。
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