研究課題/領域番号 |
10650320
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
星 陽一 東京工芸大学, 工学部, 教授 (20108228)
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研究分担者 |
鈴木 英佐 東京工芸大学, 工学部, 助教授 (60113007)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | スパッタ膜 / バリウムフェライト薄膜 / 微細構造制御 / 低電圧スパッタ / スパッタビーム堆積法 / 液体窒素温度堆積法 / 液体窒素温度堆積 / スパッタ / 低エネルギースパッタ |
研究概要 |
本研究では、原子層積層法により六方晶バリウムフェライト薄膜の作製を試みるとともに、薄膜の微細構造を制御するため、低エネルギースパッタ法やスパッタ堆積粒子の運動エネルギーと入射角度分布の制御が可能なスパッタビーム堆積法、細密面高配向膜を実現するための液体窒素温度堆積法を提案し、その有効性について検討した。その結果、以下のような成果が得られた。 (1)原子層積層法による六方晶Baフェライト薄膜の作製 (a)(111)配向ZnFe_2O_4下地膜を用いることで、20nm以下の薄い膜でも良好なC軸配向膜が得られること、BaM薄膜中の結晶粒子サイズは膜厚の減少とともに小さくなり、膜厚23nmで直径約30nmの粒子からなる膜が得られることが分かった。これは(111)配向ZnFe_2O_4下地膜の上に六方晶BaMがエピタキシャル成長しているためであることが確認できた。 (2)スパッタ薄膜の微細構造制御法の開発 (a)rf-dc結合形スパッタ法を用いることで、100Vの低い電圧でスパッタすることが可能であることを確認するとともに、酸化物薄膜の作製において、酸素負イオンや反跳ガス原子による基板衝撃が抑制できるため、良好な特性の膜が得られることがわかった。さらにArの代わりにKrやXeを用いる方法も有効であることを示した。 (b)スパッタ粒子が基板に堆積する時の運動エネルギーと入射角度分布をそれぞれ独立に制御できるスパッタ膜堆積法としてスパッタビーム堆積法を提案し、この方法を用いると入射角度分布を変えずに、堆積粒子の運動エネルギーのみを変化させて膜を堆積できることを明らかにするとともに、この方法によって表面平滑性の極めて良好な膜が作製できることを示した。 (c)液体窒素温度にある基板上にFe、Co、及びNi薄膜を堆積した結果、いずれの場合も室温に比べて表面エネルギーの最も小さな細密面配向が促進されることが分かった。
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