研究課題/領域番号 |
10650327
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
今村 正明 福岡工業大学, 工学部, 教授 (40111794)
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研究分担者 |
中原 基直 福岡工業大学, 工学部, 助教授 (00148909)
山口 俊尚 福岡工業大学, 工学部, 教授 (50037925)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 分子線エピタキシャル / 希薄磁性半導体 / 光磁気特性 / ファラデー回転 / Cd Fe Te / 光磁気センサ / 光CT / CdFeTe |
研究概要 |
本研究の初年度(平成10年度)に行った、MBE法による希薄磁性半導体(DMS)薄膜およびそれを応用するための光CTの研究から次の結果を得た。 (1)CdFeTe膜は、Feの濃度によって強磁性的特性と超常磁性的特性とを示した。ファラデー回転は大きいが強磁性状態のFeによるものであり、金属的となった膜の透明度は極めて低い。Fe濃度をさらに薄めることで、常磁性的な特性となる薄膜を作成する必要がある。 (2)膜の応用に関して、光磁気センサの光結合効率および光磁性薄膜素子の線形性を詳しく検討し、理論的な透過特性にほぼ等しい性能を持つセンサ構成を実現できた。 そこで平成11年度は、おもにDMS膜の作成条件と用いる遷移金属元素について検討を加えることとしたが、新たに取り組んだ4元系DMS薄膜の光磁気特性について新しい知見を得た。 (1)CdMnTeを母材として第4の元素にCoを使い、石英ガラス基板上にCdMnCoTe薄膜を作成したところ、結晶性を示す薄膜が得られ、組成に関してもTeリッチとなる様なことは起こらず、化学量論的組成の膜となった。そのことにより、可視近赤外領域で光透過率が十分に高いことが確認された。 (2)CdMnCoTe薄膜のファラデー回転はCdMnTe薄膜のそれより2〜3倍ほど大きく、光磁気特性の改善が出来ることが分かった。エンハンスメントは、MnとCoの磁気的相互作用によると考えられる。 以上から、今後CrやFeも同じ効果を持つと考えられるので、さらに検討を続ける予定である。特に、初年度に研究を行って良い結果を得ることが出来なかったFeについては、再実験する計画である。
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