研究課題/領域番号 |
10650369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
大上 健二 愛媛大学, 工学部, 教授 (60213625)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 電子透かし法 / スミア変換 / 著作権保護 / 署名 / JPEG / ディジタル画像 |
研究概要 |
10年度は、署名情報を画像空間上に均一に拡散し画像に埋め込むための新しい周期型のスミア変換を提案し、その変換アルゴリズムを求めた。次に、拡散した情報系列を元に収束し復元するためのスミア変換の逆変換であるデスミア変換を求めた。このスミア変換により署名情報をその電カスペクトルを保存した状態で一様に拡散し振幅多重した拡散系列を得ることができ、デスミア変換により拡散署名情報を完全に元の署名情報に復元できる。さらに、濃度値のすき間に署名を埋め込む、スミア変換を用いた電子透かし法を提案し、拡散画像の濃度値ヒストグラムによりSN比を最大とするように署名を埋め込むアルゴリズムを示した。JPEG耐性を向上させるために被埋め込み画像の下位1bitを削除する方法を示した。計算機実験により、サイズが256×256の256階調画像に署名を埋め込み約29dBの画質を実現し、この画像に75%のクオリティのJPEG圧縮ををかけた場合、十分に視認可能な署名が残存することを明らかにした。 11年度は、さらに署名埋め込み画像の画質に優れかつ透かし削除攻撃にも優れた電子透かし法を実現するために、インパルスをスミア変換を用いて拡散して画像に埋め込み、画像空間に埋め込んだインパルス位置情報を署名情報とする新しいスミア変換を用いた電子透かし法を提案し、そのアルゴリズムを求めた。計算機実験により、サイズが256×256の256階調画像に16bitの署名情報を埋め込んだ場合、約38dBの画質を実現し品質劣化がほとんど確認できないことを示した。また、この条件において、通常のクオリティでJPEG圧縮されても埋め込んだ署名が90%以上の割合で残存できることを示し、本電子透かし法の有効性を明らかにした。
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