研究課題/領域番号 |
10650408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
中山 純一 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (40093356)
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研究分担者 |
田村 安彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (10263170)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 光計測 / 後方強調散乱 / スペックル / 不規則表面 / ランダム媒質 / 相関距離 / 確率汎関数 / 周期フーリエ変換 / 相関々数 / 光散乱 / 確率汎函数 |
研究概要 |
平成10-11年度において、光の後方強調散乱現象を用いた実時間モニタリング装置を開発するため基礎的研究を行った。光の後方散乱計測実験システムを製作するとともに、不規則表面・薄膜からの光散乱特性を解析するための理論的研究を行った。 まず、半導体レーザーとハーフミラー、可変減衰器、ビデオカメラとTVモニター、パソコン等を組み合わせて、光の後方散乱の角度分布を計測するための光の後方散乱計測実験システムを製作した。また、画像処理ソフトウエアを開発した。計算機による統計処理をしなくても、測定物体を回転すれば実時間で後方散乱が計測できることを確認し、数種の不規則物体に関する後方散乱実験を行い、相関距離・平均自由行程を求めた。 散乱現象の解析は、計測法の理論的基礎として重要である。申請者が開発した確率汎関数の方法を用いて、不規則表面・薄膜からの光散乱特性を解析した。ガウス分布を持つ周期的不規則表面からの散乱においては、従来から知られている後方強調散乱だけではなく回折後方強調散乱が発生することがあることを発見し、学術論文として発表した。不規則表面を持つ薄膜による散乱に関しては、膜厚が薄い場合には詳しく研究されているので、比較的膜厚が大きい場合の解析を行った。膜厚が大きい場合には、薄膜内での多重反射による共振効果により、散乱の角度分布にリップルが多く現れることが分かった。さらに、著者らが先に導いた2値確率過程の直交汎関数を用いた新しい方法により、2値の周期的不規則表面からの散乱を解析した。また、有限周期系による回折・散乱を記述する新しいスペクトル理論として周期フーリエ変換を考案した。
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