研究課題/領域番号 |
10650428
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
制御工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
細江 繁幸 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50023198)
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研究分担者 |
HOANG Duong (HOANG Duong Tuan) 豊田工業大学, 工学部, 助教授 (60262854)
宮崎 孝 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (30252274)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 線形行列不等式LMI / 双線形行列不等式BMI / 非凸関数 / 大域的最適化 / ゲインスケジュール制御 / ロバスト制御 / d.c.構造 / 車のスピン回避制御 / 線形行列不等式 LMI / 双線形行列不等式 BMI |
研究概要 |
双線形行列不等式(BMI)は多変数2次多項式を要素とする対称行列の正定性を判定する問題で、LMIを特別な場合として含み、非線形システムの制御系設計や構造的な不確かさを含むプラントのロバスト制御など多くの応用を持つ。 しかし、LMIが凸拘束条件であるのに対し、BMIは非凸でNP困難な問題であるため、数値計算上の困難さは著しく増大する。したがって、大域的な最適性を保証しつつ、かつ、優れた収束性を有するアルゴリズムを導出する事がきわめて重要である。しかし、未知変数が多いBMI問題では、どのような数値計算法によってもあまりにも計算時間が長くなる場合が生じる。このような場合、多少設計が保守的になることを許しても、BMIをLMIに変換して解くほうが実際的であることが多い。また、このためには従来のLMIによる設計理論そのものを拡張しておく必要がある。 以上の観点から、本研究では、●LMI問題の拡張、●BMI問題のLMI問題への帰着、●BMI問題の解法、●車両制御への応用、について検討を行い、以下の成果を得た。 LMI問題の拡張に関しては、従来の状態方程式の拡張であるディスクリプタシステムのH_∞制御問題の新しい解法を提案した。時間領域拘束条件付H_∞制御問題や多重周期サンプル値系への拡張をおこなった。BMI問題のLMI問題への帰着については、特にパラメータ付LMI(PLMI)として定式化可能な場合について、その数値解法を与えた。BMIに関しては、それが非凸大域的最適化問題の分野で最近盛んに研究されているd.c.制約(凸関数の差で表される制約)の一つであることに着目し、d.c.構造をうまく利用した新しい分枝限定アルゴリズムを提案した。
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