研究課題/領域番号 |
10650465
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造工学・地震工学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
三浦 房紀 山口大学, 工学部, 教授 (60109072)
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研究分担者 |
坪井 利弘 永楽開発株式会社, 設計部, 技術課主任(研究職)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 断層運動 / 地震動シミュレーション / 3次元解析 / 有限要素法 / 数値解析 / ノースリッジ地震 / 断層破壊過程 / 地震波形 / シミュレーション / 固着滑り実験 / 平均食い違い / 応力降下量 / 非線形有限要素法 |
研究概要 |
本研究は、非線形の有限要素法を用いて断層の破壊プロセスとそれに伴う地震波の生成、伝播のシミュレーションを行ったものである。断層のモデル化にはジョイント要素を、その構成関係には、地球物理の分野で明らかにされた岩石の不連続面のスリップ現象の構成関係を用いた。地殻のモデル化には2次元、および3次元のアイソパラメトリック要素を用いた。本研究で実施した主な項目は以下の通りである。 (1)有限要素法のメッシュサイズと表現できる波動の周波数との関係を定量的に明らかにした。 (2)有限要素モデルの境界には、仮想仕事の原理に基づく粘性境界を用いているが、そのエネルギー吸収能力の有効性と、そのときのパラメータの最適値を明らかにした。 (3)応力降下量と断層面上の平均食い違い量は比例関係にあることが弾性論に基づく断層モデルから明らかにされているが、本研究のシミュレーション手法でも成立することを確認した。 (4)しかしその比例関係は断層の深さによって異なり、浅い断層ほど同じ応力降下量でも平均食い違い量が大きくなることが分かった。これは地表面という自由地盤の影響であることを明らかにした。 (5)3次元と2次元有限要素法の解析結果を比較することによって、両者の差を明らかにした。3次元解析の方が同じ応力降下量に対しても平均食い違い量が小さくなることを明らかにした。 (6)弾性理論に基づく3次元解と数値解析の結果は、ほぼ良い対応関係にあることを確認した。 (7)最後に本研究の成果を用いて、2次元解析によりノースリッジ地震で記録された地震波のシミュレーションを行った。その結果、ほぼ同じ大きさの振幅波形を得ることができた。
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