研究分担者 |
木村 亮 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30177927)
建山 和由 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10179731)
足立 紀尚 京都大学, 工学研究科, 教授 (20026173)
小林 俊一 京都大学, 工学研究科, 助手 (10243065)
岸田 潔 京都大学, 工学研究科, 助手 (20243066)
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研究概要 |
砂や粉体などの粒状体の力学的挙動をモデル化する方法として,粒状体全体の運動が個々の粒子の変形の結果とみるよりも,粒子間のすべりやころがりの結果と見なすことが自然な場合もある.すなわち,砂などを想定するとき,DEMなどで仮定されている粒子自体の変形はそれほど大きいものとは思われない.そこで本研究では,粒子を円形の剛体と仮定し,全体の運動は粘着力のみに支配される粒子の「すべり」と「ころがり」のみによって生じるとして塑性極限解析を行った.連続体モデルによる剛塑性解析はすでに開発されているが,粒状体についてはほとんど見られない.ここでは,その解析上の原理と例題および簡単な実験との比較を行ない,以下のような結論が得られた. 1.剛体要素からなる粒状体に対する上界定理とつりあい条件の関係が明らかになった. 2.上界法に基づき定式化された問題は線形計画法により数値解析することができる. 3.解析に必要な材料定数は簡単な実験により求めることができる. 4.数値解析結果は10円硬化を用いた実験をかなりの精度で再現できる. 今後,不規則な初期配置を仮定する場合,要素の大きさが異なる場合あるいはより多くの要素を含む場合などについて検討する予定である.
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