研究課題/領域番号 |
10650516
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 明石工業高等専門学校 |
研究代表者 |
檀 和秀 (壇 和秀) 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 助教授 (80171924)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 波浪制御 / 透過型構造物 / ホログラフィ |
研究概要 |
ホログラフィ理論を基礎にした杭式波浪制御構造物は、従来の杭式消波構造物が一様な杭直径、杭間隔、杭配列を使用していたのとは異なり、これらの杭の性状をホログラフィ理論を基礎に決定した杭式構造物であり、構造物背面と前面にはそれぞれ実像領域としての静穏領域と虚像領域としての高波浪領域が形成される。高波浪領域では、波力発電により波力エネルギーの利用が可能であり、その結果として静穏化される。また静穏領域は船舶の泊地として利用可能である。 波浪制御効果が十分であるかどうか、さらには杭の直径、間隔、配列をどのように調整すれば希望する領域の波浪制御が可能になるかについて水槽実験と数値実験で検討を行った。水槽実験結果に対しコントロールサークル内での波高の平均値を計算することで、杭の形状、配列変化による波浪制御領域の移動を確認することができた。実像領域での静穏化は現時点では十分でなく、今後さらに杭の配列等の工夫が必要であることがわかった。 新しい波浪制御手法の開発と同時に、広い面積内の波浪制御効果を容易に確認できる波高計の開発も重要である。1点での時間的な波高情報を記録する従来の「点計測」では経費がかかる。本研究では自然光が波面に入射・屈折した後、水中の観測面につくる明暗模様を水底に設置しておいたカメラで記録しその映像を利用して波高を計測する「面計測」法を提案した。入射光が一様鉛直入射すると仮定し、スネルの屈折法則とFresnel-Kirchhoffの回折公式から水中の観測面での光の強度を計算し、水面波の波高と輝度情報の間の関係を推定した。また現地海岸の水底にカメラを設置し、記録された水面波の映像に鈴木・住野の方法を応用して水面波の波高を逆算する手法を提案した。水面での輝度値、観測映像の実長さ、カメラの設置水深、観測面深さなどを正確に測定することが面的波高測定の精度向上につながることを確認した。
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