研究課題/領域番号 |
10650552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
千歩 修 北海道大学, 工学研究科, 助教授 (10236127)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 石灰石 / 粗骨材 / コンクリート / 耐凍害性 / 線膨張係数 / 石粉 / 石灰石粗骨材 / 凍害 / 凍結融解試験 / 熱膨張係数 / 空気量 |
研究概要 |
石灰石は、吸水率が小さく、比重が大きいという特徴をもっているにもかかわらず、これを粗骨材として用いたコンクリートの耐凍害性がやや劣るといわれる。本研究では、石灰石の特殊性を中心に粗骨材がコンクリートの凍害におよぽす影響を検討したものである。成果の概要を以下に示す。 1.既往の実験データの検討では、従来の粗骨材の基礎性状試験結果だけではそれを用いたコンクリートの耐凍害性を十分に説明できないといえる。 2.全国から集めた石灰石の基礎性状試験結果から、石灰石の特徴は、比重:大、吸水率:小、線膨張係数:小、石粉:多であり、しかも産地による性状の差が小さいといえる。また、石灰石粗骨材を用いたコンクリートの耐凍害性は、良質な粗骨材を用いたものよりやや小さいことが確認できた。 3.モルタルと粗骨材の線膨張係数の差は、両者の間に温度変化による微視的温度応力を生じさせ、線膨張係数の小さな石灰石の場合はこの値が大きくなる。このことが石灰石を粗骨材として用いたコンクリートの耐凍害性が低くなるひとつの原因と考えられる。 4.石灰石の特徴である石粉は、石粉の種別にかかわらず、空気量を減少させる効果と耐凍害性を向上させるという耐凍害性に対する短所・長所を併せもつ。 5.粗骨材の体積・表面横を変た実験では、モルタルと粗骨材の線膨張係数の差によって生ずる微視的温度応力の大きさだけではコンクリートの耐凍害性を説明できず、粗骨材の個数が多くなるほど、耐凍害性が低下する傾向がみられた。これは、粗骨材の個数が多いほど温度応力により発生するひびわれの個数が多くなることによるものと考えられる。
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