研究課題/領域番号 |
10650554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山田 大彦 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (90005471)
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研究分担者 |
源栄 正人 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90281708)
植松 康 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60151833)
藤本 勝成 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (50271888)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 大空間構造 / 地震入力の空間変動 / 構造-地盤相互作用 / 構造の規模効果 / 固有振動数分布 / 不整形地盤 / サブストラクチャー法 / 上下方向応答特性 / 構造―地盤相互作用 / 構造の規模 / スブストラクチャー法 / ウェーブパッセジ効果 / サイトレスポンス効果 / 1次元波動伝播理論 / 2次元波動伝播理論 / 上下方向応答 |
研究概要 |
近年大空間構造の大規模化が進んでいることから、地震入力の空間変動を考慮することの必要性に注目し、地上に直接建設される単層ラチスドームを想定し、地震応答解析を実施した。初年度(平成10年度)は、ウェーブパッセジ効果とサイトレスポンス効果がドームの応答に及ぼす影響を明らかにした。最終年度(平成11年度)は、更に構造-地盤相互作用の影響、ドームのスケールとネットワーク構成の影響に重点を置いて解析した。相互作用を考慮する解析には、サブストラクチャー法を用いた。 相互作用を考慮することにより、応答ピーク値の低下及び応答ピーク振動数の低下が起きること、また、地盤のせん断波速度が小さいほど応答低減効果が大きいことが示された。ドームでは固有振動数が接近していることが特徴であるが、その広い範囲で応答低減効果が見られた。しかし、相互作用を考慮した場合でも、一様加振時に比べて入力の空間変動を考慮した場合の方が応答が大きいことが示され、地震入力の空間変動が大空間構造の応答に及ぼす影響の大きいことが明らかになった。 一次固有振動数が大体同じ値となるように調整された、スパン、分割数あるいは部材断面の異なるドームを対象にこれら形状変数の影響を調べた。ドームの固有振動数と空間変動による表層地盤の共振振動数に応じてドームの応答性状は変化し、地震入力の空間変動とドームのスケールには特に直接的な関係がないことが示された。ドームの分割数が増しネットワークが密になると、より高次の固有振動数までが接近して分布し、高次の固有振動モードが励起され易くなり、表層地盤で相対的に高い卓越振動数が励起される浅い不整形地盤の場合に空間変動の影響が現れることが示された。この現象もまたドームのスケールに関係しないことが併せて明らかになった。以上のようなネットワークの粗密に関する応答特性の変化の現象は、この研究で初めて明らかにされた。
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