研究課題/領域番号 |
10650582
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
村上 ひとみ 山口大学, 工学部, 助教授 (10201807)
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研究分担者 |
瀧本 浩一 山口大学, 工学部, 助手 (50263794)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 地震時室内被害 / 家具被害関数 / 室内危険度予測 / 1995年兵庫県南部地震 / 1993年釧路沖地震 / CADプログラム / 地震時人的被害 / アンケートデータ / 家具転倒 / 室内散乱被害 / 負傷危険度 / 室内被害予測 / 住宅室内安全 |
研究概要 |
地震時においては家屋の倒壊に至らない場合でも、住宅室内の家具什器による転倒・散乱被害が甚だしく、居住者が死傷したり、室内で出火延焼したり、避難ルートを失う危険性が高まる。室内被災の背景には、居住空間内の家財が増加・大型化していること、収納空間の不足と不適切な配置、内壁や家具の設計に固定への配慮が欠けていることなどの問題点が考えられる。 このような実態を改善するには、居住者自身が室内空間被害の可能性と人的被害の危険度を客観的に認識し、家具の配置、住まい方を変えることによる危険度低減効果をシュミレーションにより視覚的かつ、定量的に認識できるような自己診断システムが望まれる。 本研究では、1995年阪神・淡路大震災における震度と建物被害・室内被害に関するアンケート資料を分析して、震度を横軸とする家具の被害関数を導出した。具体的には住宅内で一般的な5種類の家具の4つの被害レベル(物が落ちる、転倒など)について正規分布関数を仮定し、数量化I類を用いて関数系のパラメータを求めた。 上記の関数を基に室内危険度評価手法を提案した。さらにパソコン用CADのベースとプログラム環境を組み合わせ、居住空間の間取りを作成し、柱状体としての家具什器を入力・配置し、上記家具被害関数を用いてその環境における地震時被災危険度を推定するソフトウェアを開発した。1993年釧路沖地震で得られている室内被害調査結果を利用して、本ソフトウェアで推定される危険度と実被害を比較、推定の精度を検証した。ソフトウェアは推定結果を具体的かつ視覚的にわかりやすく表示し、震度の上昇に伴って増大する危険性を表示するなどの機能を有する診断用ソフトウェアとなっている。これによりインターアクティブなCAD環境を利用した住宅室内環境の地震危険度自己診断手法を提案するに至った。
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