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日本の住まいの空間的特質とその形成過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10650635
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 建築史・意匠
研究機関京都女子大学 (1999-2000)
北海道工業大学 (1998)

研究代表者

川本 重雄  京都女子大学, 家政学部, 教授 (40175295)

研究期間 (年度) 1998 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード日本住宅史 / 寝殿造 / 書院造 / 壁の空間 / 柱の空間 / 民家 / 日本住宅 / 住い / 日本建築
研究概要

本研究は、日本の住まいが持つ開放性の高い空間的特質を取り上げて、そうした空間の特質がどのようにして獲得されたかを、従来の風土論とは違う立場から研究したものである。日本の古い住まいを見ると、寝殿造・書院造と展開する支配者層の住まいは確かに開放的なつくりになっているが、中世末から近世初頭に建てられた民家は厚い囲われた閉鎖的なつくりになっている。風土の影響をより強く受けるはずの民家の方が閉鎖的であることは、風土とは別の理由で日本住宅が開放的になった可能性を示している。
この研究では開放性・閉鎖性といった空間の性質を、空間のつくり方から考える。そして、内部空間を壁によって囲うものと、壁を用いず建具で囲うものに分け、前者を「壁の空間」後者を「柱の空間」と呼んだ上で、日本の支配者層の住まいが「柱の空間」の建築から発展した結果、開放的なものになったことを明らかにした。すなわち、奈良時代に律令制度とともに日本に伝えられた宮殿建築の中に庭儀の舞台として利用するために、南庭に面して壁・窓・扉を設けない開放的な建築があり、それが儀式とともに貴族住宅にも導入され、そのことによって寝殿造が開放的なものになったことを明らかにした。
さらには、この寝殿造が書院造へ展開していくプロセスを詳しく検討すると同時に、書院造で完成された建具による住まいづくりのシステムが日本の民家にも徐々に取り入れられていき、日本の住まい全体を開放的なものに変えていったことを明確にした。報告書では第1・第2章で「壁の空間」「柱の空間」という概念を考えるに至った経緯を詳しく述べ、第4章で日本住宅史全体をそうした概念で再検討した結果を述べた。

報告書

(4件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (13件)

  • [文献書誌] 川本重雄: "壁の空間と柱の空間"すまいろん. 53. (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 川本重雄: "等角投影図による東三条殿の復原"京都女子大学生活造形. 46. 50-57 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 川本重雄: "客殿と障壁画"朝日新聞社. 64 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 川本重雄: "日本の住まいの空間的特質とその形成過程に関する研究"京都女子大学建築史研究室. 98 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shigeo KAWAMOTO: "Kyakuden and Shohekiga"Asahi News Paper. 1-64 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shigeo KAWAMOTO: "The History of Japanese House, Spatial Characteristics and their Origin"Office of Prof. Kawamoto, Kyoto Women's University. 1-98 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shigeo KAWAMOTO: ""The space surrounded by pillars" and "The space enclosed by walls""Sumai-Ron. 53. 15-19 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 川本重雄,古賀由紀子: "等角投影図による東三条殿の復原"生活造形・京都女子大学生活造形学科紀要. 46. 50-57 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 川本重雄,川本桂子: "客殿と障壁画"朝日新聞社. 64 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 川本 重雄: "壁の空間と柱の空間"すまいろん. 53号. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 川本重雄: "紫宸殿と清涼殿" 1998年度建築学会大会梗概集. F・2. 53-54 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 灘本幸子: "春日大社幣殿・着致殿の空間とその空礼" 1998年度建築学会大会梗概集. F・2. 51-52 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 川本重雄: "大覚寺宸殿について" 国華. 8. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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