研究課題/領域番号 |
10650645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
SLUITER Marcel (マーセル スルイター / SLUIFER Marcel) 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70292266)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 合金 / 不純物 / 界面 / 偏析 / 逆位相界面 / 異種相界面 / クラスター変分 / Ni-Al-Ti合金 / クラスター変分法 / 第一原理クラスター変分法(CVM) / 状態図 / 整合界面 / 界面エネルギー / Ni_3Al |
研究概要 |
プロジェクトの1つとして、3元系合金の整合界面における不純物の挙動の分類を調査した。A-B2元系合金における不純物Xの挙動は、A、B原子それぞれについて反発、吸引により4種類に分類される。クラスター変分法(CVM)を危fcc-L1_2異種相界面(IPB)にして適用し、不純物の優先サイトやfcc/L1_2相間分配のバルク特性と同様にIPBエネルギー、濃度分布や偏析などの特性を計算した。その結果、不純物の優先サイトと分配には密接な関係があることが解かった。規則構造中のサイトに対して不純物が吸引傾向にある場合、規則構造側に溶解し、この傾向は温度の上昇とともに減少する。逆に反発傾向では不規則構造側に溶解し、温度の上昇によってこの傾向は増加する。この現象は一般的な熱力学で説明され、この計算が有効であることが期待される。不純物がA、B両方の原子に対して反発する場合、lPBから離れて偏析しIPBエネルギーは上昇する。一方、吸引する場合、lPBに向かって偏析するが、エネルギーは前者にくらべわずかに低い程度である。 次に、Ni_3Al合金にTiを添加した場合の(111)面と(100)面での逆異相界面(APB)エネルギーを第一原理計算を用いてNi-rich側、Al-rich側両方の合金をTi濃度の実用組成範囲を調査した。その結果、Tiは逆異相界面から離れて偏析し、Ti原子当たり50mJ/m^2ほどAPBエネルギーが上昇する。この結果は、実験結果とよく一致している。転位の挙動に重要な影響を及ぼすAPBエネルギーの比におけるTi添加の影響は、厳密にはまだ確立はしていない。 これまでの研究では、長範囲での弾性ひずみの効果については正確には取り扱われてはいない。この問題を解決するために、不純物の溶解エネルギーに対する長範囲弾性ひずみの寄与を計算する新しい方法を用いて、現在ではMg、Sr、Li、空孔のfcc-Al母相中に対する溶解やGaAs中の侵入型欠陥について適用している。さらに、正確な溶解エネルギーを用いることにより混合エンタルピーを得ることもできる。
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