研究課題/領域番号 |
10650653
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
羽坂 雅之 長崎大学, 工学部, 教授 (30039698)
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研究分担者 |
森村 隆夫 長崎大学, 工学部, 助手 (30230147)
近藤 慎一郎 長崎大学, 工学部, 助教授 (00225616)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 熱電半導体 / 充填スクッテルダイト / ゼーベック係数 / 熱電変換 / スピンキャスト |
研究概要 |
クリーンなエネルギーの安定供給、エネルギーの回収、マイクロ化技術の推進等、今日の重要な問題は、高性能熱電半導体が開発されれば相当に解決される。充填スクッテルダイト構造を持つRFe_4Sb_<24>(R=希土類元素等)系化合物はこれまでの半導体の常識を超えて、巨大なキャリア移動度とアモルファス並みのフォノン散乱頻度を兼ね備えているため、次世代の高性能熱電半導体として有望である。 本研究では、RFe_4Sb_<24>(R=希土類元素等)系化合物における充填スクッテルダイト構造とその形成条件、並びに電荷キャリアやフォノンの伝導機構についての基本的知見を得、この系の化合物の熱電性能を改善し、所望の熱電半導体設計の指針を得ることを目的とした。 具体的には、本研究では、RFe_4Sb_<24>(R=希土類元素等)系化合物のX線回折実験、透過電子顕微鏡観察とEDX分析を行うと共に、熱起電力、電気抵抗、熱伝導率、ホール係数、メスバウアー効果の測定を行い、充填スクッテルダイト構造と熱電的性質について調べた。 得られた主な結果は次の通りである。単位胞中の価電子数が142〜144程度の組成になるよう第4元素を添加することによって、組成の異なる充填スクッテルダイト構造を作製することができ、希土類元素の充填率を自由に変えることができる。希土類元素の充填率を変えることによって格子定数、Sbリングの形状を制御することができる。第4元を添加し、希土類元素の充填率を変えることによって、電荷のキャリア密度、キャリア移動度、ファノン散乱機構等を制御し、ゼーベック係数、電気抵抗、熱伝導率を変化させ、良好な出力因子、性能指数を得ることができる。
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