研究課題/領域番号 |
10650662
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
神谷 秀博 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (20183783)
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研究分担者 |
堀尾 正靭 (堀尾 正靱) 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 教授 (40109301)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 表面改質 / シリカ / アルミナ / 炭化ケイ素 / 凝集・分散 / DLVO理論 / 立体障害 / 高分子分散剤 / SiC |
研究概要 |
セラミックス多孔体の原料であるアルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の微粒子スラリー中での液中凝集挙動を、疎水基/親水基比の異なるポリカルボン酸アミド系高分子分散剤、さらにスラリーを乾燥・成形して得られる成形体に強度を持たせるため添加されるバインダー等の他の添加剤が含まれる系を対象に評価解析した。新たな評価法として原子間力顕微鏡(AFM)の探針先端に数μm程度の球形粒子を接着して測定するコロイドプローブの作製システムを利用し、アルミナを中心に分散剤、バインダーの同時添加による粒子間相互作用の変化を検討した。特に、分散剤の添加量が、粘度を極小化する最適添加量ではバインダー添加は粘度を増加させるのに対し、最適添加量より少ない分散剤不足系ではバインダーの添加は粘度を減少させる効果があるなど、バインダーのスラリー特性への影響が分散剤添加条件により異なる現象を、コロイドプローブを用いることで立体障害斥力と粒子凝集時の分離力に分けて解析できることを示した。また、窒化ケイ素などで用いられる焼結助剤用酸化物微粒子を添加するヘテロ系で窒化ケイ素・酸化物粒子間の相互作用を解析し、ヘテロ系での粘度変化挙動、凝集特性について解析した結果、ヘテロ系で分散剤がより効果的に粘度低下を示すメカニズムとして、ヘテロ粒子間に働く立体障害斥力が窒化ケイ素粒子間同士より大きいためであることが確認できた。さらに、こうしたスラリー特性を制御したスラリーを用い、鋳込み成形法により成形体を作製し、鋳込み型との界面に微粒子が析出したケーキ層や不規則な粗大細孔など多孔体の均質性の悪化や乾燥・焼結時の反りや割れの原因となる構造の形成を防止できるスラリー調整条件を検討し、分散剤構造設計によってこうした不均一構造の形成を防止できることを示した。
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