研究課題/領域番号 |
10650667
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
田中 寿郎 愛媛大学, 工学部, 助教授 (60171782)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 高融点材料 / セラミックス / 電気伝導 / スモールポーロラン / 熱電能 / クロムイオン / スモールポーラロン / ランタンクロマイト / 電気抵抗 / 高融点融化物 / 固相反応 |
研究概要 |
本研究の初年度に高温電測定可能な電気抵抗・熱電能測定装置を開発した。この装置を用いて研究を行なった。固相反応法を用いてLa_<1-x>Ca_xCrO_3,La_<1-x>Sr_xCrO_3、La_<1-x>Sr_xCr_<1-y>Mn_yO_3、La_<0.8>Sr_<0.2>Mn_<1-x>CuO_3などの試料を合成し、X線回折法により単相ペロブスカイト型構造であることを確認した。電気抵抗の組成依存性は、パーコレーション伝導機構を指示している。一方、電気伝導度の温度依存性はスモールポーラロンのホッピング伝導を支持している。これらの事実は、この物質の電気伝導はパーコレーションとスモールポーラロン伝導機構との複合系と考えられる。 熱電能の測定結果はすべての試料で熱電能の符号は正であった。Heikesの式を用いて算出したポーラロン密度は、二価のイオンの置換で期待できる値のCa場合55%、Srで70%と少ない。さらに、磁化測定の結果よりCr^<+4>量は、2価のイオンの置換量から期待できる量のCaで58%、Srで67%ある事がわかった。この結果は、熱電能の結果より期待される量とほぼ一致する。これらを考慮すると、Cr^<+4>による電荷補償はCaの置換の場合が80%、Srの場合は85%、残りが酸素欠損でまかなわれる事がわかった。したがって、電気伝導はCrの価数と酸素欠損によるスモールポーラロン伝導とパーコレーション伝導の複合系である事がわかった。
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