研究課題/領域番号 |
10650673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
伊熊 泰郎 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (10159593)
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研究分担者 |
島田 恵理子 神奈川工科大学, 工学部, 助手 (50291753)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 酸化セリウム / ネオジム / 酸素拡散係数 / 表面拡散係数 / 相互拡散係数 / 水熱処理 / 格子定数 / タンタル / 固溶限界 |
研究概要 |
硝酸セリウムなどから沈殿法で無添加CeO_2,Nd添加CeO_2などを合成し、水熱処理や焼結に関する研究を行い、それらの試料について、加熱変化、格子定数測定、密度測定などの評価を行い、さらに酸素拡散係数、表面拡散係数などを決定した。 添加量の異なるNd添加CeO_2の500℃における水熱処理では、水熱後の粒子の大きさがNd添加量に依存することが分かった。溶解実験の結果、水熱処理後の粒成長が大きい試料では水への溶解量も多いことが明らかとなった。空気中での加熱による粒径の変化を調べた実験では、CeO_2の粒成長をおさえる方法のあることが判明した。Nd添加CeO_2を500℃に加熱したあとの格子定数を調べたところ約35%Ndまでベガード則に従っていることなどが明らかとなったが、密度測定の精度が高められず、点欠陥の種類の判定は今後の課題として残った。 Siが少し混入したCeO_2の酸素拡散係数を測定し、過去の文献値(Floydの結果)より小さいことを見出した。さらに、高純度の無添加CeO_2の酸素拡散を広い温度範囲で測定し、そのアレニウスプロットが高温領域と低温領域に分けられることを見出した。高温領域は内因的領域であり、Floydの値より小さく他の蛍石型構造の化合物中のものと比較しても妥当な値であった。また、低温領域は外因的領域であった。Nd添加CeO_2の酸素拡散はY添加CeO_2やGd添加CeO_2の酸素拡散に近い値であったが、活性化エネルギーは少し小さいものであった。無添加CeO_2の表面拡散係数を初めて測定し、他の物質のものに近いことを明らかにした。Y添加CeO_2とY添加ZrO_2の拡散対で求めた相互拡散係数はこれらの酸化物中の酸素拡散係数より小さく、Ca添加ZrO_2中のZrの拡散係数に近いものであった。
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