研究課題/領域番号 |
10650737
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
横谷 真一郎 日本工業大学, 工学部, 教授 (80049692)
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研究分担者 |
井口 学 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00043993)
高木 茂男 日本工業大学, 工学部, 助教授 (30265368)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 旋回流 / 浸漬ノズル / 微細気泡 / スラブモールド / メニスカス流 / 遠心力 / 気泡幕 / 介在物 / 微細気泡の生成 / 介在物除去 / 気泡付着法 / 撹拌 / 反応界面積 / 漬浸ノズル / 旋回による微細気泡の生成 |
研究概要 |
精錬・連鋳プロセスにおける介在物除去は極めて重要な課題となっている。浸漬ノズル内に旋回流を付与することによって、遠心力効果によってノズル吐出口壁に沿うノズル吐出流の一様化、スラブ、ビレット鋳型内流動の自励振動の抑制、削り込み、渦発生の抑制等著しく鋳型内流れの安定化に寄与する事を明らかにして、パウダー巻き込み等、不純物の溶鋼への混入防止に大いに寄与する事が分かった。一方、浸漬ノズル内に旋回を付与する事によって気泡の密度差による遠心力の差と表面張力とのバランスによって、静的に釣合い、その状態でノズル出口で気泡が離脱すると仮定して解くと、臨界気泡半径bは、b=(1/2)^<1/3>(1/w)(2Rσ)^<1/2>:w;内壁近傍の最大周速度、R;浸漬ノズル半径、σ;溶鋼の表面張力、ρ;溶鋼の密度で表示され、実験値とかなり良く一致していた。以上により、従来困難とされていた表面張力の大きい金属液体の微細気泡の生成方法に指針を与えると思われる。浸漬ノズル内に旋回流を付与した状態で、ノズル周辺から不活性ガスを注入する事によって、ノズル壁面からノズル中心領域まで気泡の密集したいわゆる気泡幕を形成した。他方、ノズル内を通過する介在物はのずる内でスパイラル運動をするが、半径方向の移動量はアルゴン気泡に比較してはるかに小さく、ほぼノズル軸に平行に流下している。従って、介在物は確実に気泡幕を貫通することになる。その場合、気泡が介在物を捕捉することによって、一網打尽に除去出来る事を意味する。以上、浸漬ノズル内流動に旋回流を付与する事によって、著しく鋳型内流動を安定化してパウダー等の不純物の溶鋼中への巻き込みを阻止し、浸漬ノズル内の微細気泡の生成と気泡幕の形成によって、ノズル内を通過する介在物を気泡幕によって除去できる機構を明らかにした。更に、単純な機構の捻じりテープ式旋回羽根を開発して、浸漬ノズル内に容易に旋回流を付与する方法を明らかにした。
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