研究概要 |
化学プラント内に多数存在する熱交換器を管理するためには,総括伝熱係数の低下を推算する必要がある.そのとき,次のような問題点がある. (1)測定変数の誤差が大きく,総括伝熱係数の推算値がばらつく. (2)測定変数の数が不足して,総括伝熱係数を推算できない. 問題点(1)については,データリコンシレーションの手法を応用して,測定値に含まれる誤差を補正して総括伝熱係数の推定値を求めることが可能であることを示した.問題点(2)については,流量自身の絶対値は測定されていなくても,流量を切り替えた時期がわかれば総括伝熱係数の低下を検出できることを示した.さらに,問題点(1)に関連して,大きな誤差をもつ流量計の測定値の信頼性を向上させることを目的として,運転中に故障している流量計を見つける方法を提案した.
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