研究課題/領域番号 |
10650846
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
高部 圀彦 静岡大学, 工学部, 教授 (30022239)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | アザシュガー / イミド / 不斉合成 / 生理活性アルカロイド / 酵素反応 / アゼチジン / ピロリジン / ピペリジン / 酵素的不斉識別 / 位置選択的還元 / Grignard試薬付加 / キラルイミド誘導体 |
研究概要 |
ポリヒドロキシアゼチジン、ピロリジン、ピペリジンのようなアザシュガー類は植物をはじめとした種々の生物体から単離されている特異的な天然物であり、強い抗HIV活性や抗腫瘍性を示すことが知られており、興味深い化合物群である。 本研究プロジェクトにおける合成ターゲットとしては、抗腫瘍活性を有するJatropham(1)、代謝拮抗作用を有すると考えられるAzaribose(2)、ビフィズス菌増殖促進作用を有するBM-1(3)、グルコシダーゼ阻害活性を有するIsofagomine(4)、様々な薬理作用が期待されるピロリジン骨格を有する天然アルカロイドのBroussonetine(5)およびLentiginosine(6)などのアザシュガーの全合成を目的として検討した。 (1)の合成における鍵段階は、シトラコンイミドの位置選択的還元と還元物のリパーゼによる速度論的光学分割であり、これを詳細に検討することにより目的物の合成を達成した。(2)の合成については、対称性のジヒドロキシイミドの酵素的不斉識別が効果的に起こることを明らかにし、(2)の合成中間体であるキラルなジヒドロキシイミド誘導体を合成することが出来た。さらに、(3)については、相当するヒドロキシアゼチジンの効率的酸化反応を見出すことができ、実用的合成法を開発した。また、(4)の合成中間体と考えられるキラルなピペリジン-2-オン合成のために、1,3-プロパンジオール誘導体への酵素的不斉導入を行い、これを環化することに中間体を合成し、その立体選択的ジヒドロキシ化反応についても検討を加えた。(5)および(6)の合成については、キラルなジヒドロキシイミドならびにその誘導体へのGrignard試薬の求核付加反応とその立体選択的トリエチルシラン還元を利用して、その合成を達成した。
|