研究課題/領域番号 |
10650866
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
池田 裕子 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (10202904)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 高分子固体電解質 / カチオノマー / ポリウレタン / アイオネン / モルフォロジー / 合成 / エラストマー / 物理的性質 / モルホロジー / ポリ(オキシテトラメチレン) / ポリウレタンカチオノマー / ポリ(テトラヒドロフラン) / 固体電解質 / リビング重合 / 力学的性質 / ミクロ相分離構造 / 導電率 / イオン点 |
研究概要 |
本研究では、イオン性エラストマーのイオンセグメントの分子設計を行い、優れたイオン伝導性を有する高分子固体電解質の創製を目的として実験を行った。材料としての高分子固体電解質創製のためには、マトリックスのモビリテイーを向上させる必要があり、エラストマーが有望視されている。さらに、加工性やリイクル性を考慮すると化学結合形成によってゴム弾性を示すネットワークスより、物理的相互作用によってエラストマーとなる熱可塑性エラストマーが固体電解質として適していると考えられる。そこで、イオン点を有するポリ(オキシテトラメチレン)系新規ポリウレタンエラストマーやアイオネンエラストマーを合成した。ポリウレタンカチオノマーに関しては、新しいタイプのオリゴマー領域のプレポリマー合成から研究を開始した。そして、力学的性質や熱特性など、イオン性エラストマーの材料としての基本物性を評価し、固体電解質として優れた特性を有することを明らかにした。特に、物理的相互作用によってエラストマーとなる材料では、その構造と性質との相互関係を明らかにして材料設計にフィードバックする必要があるので、動的粘弾性測定や示差走査型熱量測定、小角X線散乱測定を中心とする手法を用いて詳細にそのミクロ相分離構造の検討を行った。その結果、ジメチルアンモニウムセグメントを繰り返し構造に有する脂肪族系アイオネンエラストマーは、これまでに報告されているジカチオン系アイオネンエラストマーと比較してイオンセグメントの凝集力が低下しており、イオン拡散に有利な構造をとっていることが示唆された。本研究の最終段階として新しく合成した数種のカチオノマーに過塩素酸リチウムをドープしたフィルムを作製し、それらのイオン伝導特性をインピーダンスアナライザーにより探究している。
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