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坑廃水の最適中和法と澱物特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10650919
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 資源開発工学
研究機関早稲田大学

研究代表者

佐々木 弘  早稲田大学, 理工学部, 教授 (50006037)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードマグネタイト生成 / 坑廃水 / 高密度澱物 / 澱物繰り返し法 / 最適中和法 / 抗廃水処理 / マグネタイト法 / 殿物繰り返し法 / 殿物容積 / 共存イオン / 微粒子分離 / ゼータ電位 / 殿物密度
研究概要

坑廃水、休廃止鉱山廃水の処理には、通常、廃水に含まれる硫酸第一鉄と硫酸の他に種々の重金属イオンを一括処理する場合が多い。これらの処理法は通常、第一鉄イオンを酸化した後、中和し、水酸化第二鉄の沈澱を生成させ、同時に重金属イオンも共沈させて固液分離する方法が採用されている。この中和澱物は生成条件によって著しく沈降特性が異なると考えられる。また澱物の嵩密度についても生成条件の影響を受ける。本研究の目的は中和澱物の生成条件と澱物の分離性に最も影響すると考えられる沈降特性と澱物密度、澱物の脱水性等の種々なる特性との関連を明らかにして最適中和条件を決定するものである。
本研究では、主としてアルミニウムイオン及びSi02を共存させた硫酸第一鉄水溶液を人工鉱山廃水として用い、鉱山廃水処理におけるマグネタイト生成について検討した。マグネタイト生成におけるアルミニウムイオン及びSi02の影響では、硫酸第一鉄水溶液にアルミニウムイオン及びSi02が共存することにより生成沈殿の状態は大きく変化し、非晶質水酸化アルミニウム沈殿が生成する場合、生成沈殿の安定容積が大きく増加し、またアルミニウムイオンの共存比が増加するに従い,殿物の結晶性は大きく低下した。アルミニウムイオンによる影響のためマグネタイトの生成が困難である場合は,沈殿生成pH値を上昇させることによりその障害影響を軽減できた。Si02が共存した場合,結晶性の低下した非晶質沈殿が生成し,沈殿の安定容積は大きく増加した。アルミニウムイオンと比較し,Si02の共存はマグネタイト生成により大きな障害になり、これは,重合したシリカ,及び生成沈殿に吸着した溶解性シリカが沈殿の適切な酸化を妨害している為であると考えられた。しかし,試料溶液中第二鉄イオンの割合を約40%にすることにより良好な結晶性を有するマグネタイト沈殿を生成することができた。生成した沈殿については静置することにより沈殿の結晶成長を促すことが可能であった。
次に,殿物繰り返し法の適用により,アルミニウムイオン及びSi02が共存している試料溶液についても,生成沈殿の殿物濃度はほぼ直線的に増加し,また結晶性の高いマグネタイトを生成できることが確認された。しかし両者の共存比が高い廃水では繰り返し操作による殿物濃度上昇があまりないことが確認された。
最後にマグネタイト法の適用性に対する評価として模擬廃水のマグネタイト生成試験をおこなった結果、小真木鉱山模擬廃水については,マグネタイト法の適用により従来法と比較し約4倍の殿物濃度を有する沈殿を得ることができた。また殿物繰り返し法を適用した場合においても,従来法と比較し約2.4倍の殿物濃度増加速度を示し、マグネタイト法の適用により,優れた脱水性と沈降特性を有する殿物が迅速に生成した。

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 佐々木弘 高田智己: "鉱山排水処理におけるマグネタイト生成に関する共存イオンの影響" 資源・素材学会 春季大会. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 佐々木弘 高尾大 高田智己: "酸化マグネシウムを使った坑廃水処理におけるマグネタイト生成について" 資源・素材学会 春季大会. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 佐々木弘 林浩志: "界面特性を利用した微粒子分離法における粒子沈度および流速の影響" 資源・素材学会 春季大会. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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