研究課題/領域番号 |
10660021
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
箱田 直紀 東京農工大学, 農学部, 教授 (00014952)
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研究分担者 |
桐野 秋豊 桐野椿研究所, 所長
荻原 勲 東京農工大学, 農学部, 助教授 (80204113)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ツバキ / 種間雑種 / 胚培養 / 複二倍体 / 形態特性 / 雑種検定 / PCR |
研究概要 |
1.雑種の幼胚培養系の確立:ヤブツバキとキンカチャとの交雑胚は発育の過程で退化するが、交配後100日前後の胚で発育が可能であった。胚の発育は、BA1mg/l、YE1g/l、ショ糖40g/lを添加した修正1/2MS培地が有効で、胚からの不定胚の誘導にはGA_31mg/lを添加したMS培地が適すると思われた。 2.雑種性の早期検定法の確立と雑種個体の特性調査:育成されたヤブツバキとキンカチャとの交雑個体を材料に用い、形態及びPCR法から雑種性の早期検定法を検討し、葉の形態と3種のプライマーによる分析から雑種性の早期検定が可能となった。また、これらの雑種個体の形態特性を明らかにした。形態は両親の中間的なものとヤブツバキまたはキンカチャに近いものに区分された。雑種の花色は全て淡いクリーム色であり、雑種一代での濃黄色花個体の育成は困難であると思われた。 3.交雑胚からの複二倍体の育成:不定胚形成期の幼胚を用い,in vitroにおいてコルヒチン処理を行ったところ、形態特性から倍加あるいはキメラ化したと考えられるシュートが多数得られ、現在分割増殖中である。今後は発根処理により染色体数を確定し、完全な複二倍体個体の育成をはかる。 4.葉緑体DNAのPCR-RFLP分析によるツバキ属の分類とその応用:ツバキ属の分類と雑種性検定を目的として、葉緑体DNAの遺伝子領域のPCR-RFLP分析を行った結果、分類学上の節や種によるバンドパターンにはそれぞれ特徴があり、系統分類や雑種の検討に本手法が利用できることが明らかとなった。 4.ツバキ属の特性調査と新種の確定:ベトナム北部の現地調査で採取した植物体および標本の詳細調査から、黄色花2種を含む3種について新種と同定した。また、分類学的位置が明らかでなかったCamellia petelotii(黄色花ツバキ)を現地調査で再発見し、その特性とともに公表した。
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