研究課題/領域番号 |
10660060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山本 洋子 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (50166831)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | アポトーシス様細胞死 / アルミニウム耐性 / アルミニウム毒性 / エンドウ根 / グルタチオンペルオキシダーゼ / カフェオイルプトレッシン / 脂質過酸化 / タバコ培養細胞 / ヌクレオチド二リン酸キナーゼ / リンゴ酸脱水素酵素 / エンドウ / グルタチオン / 根 |
研究概要 |
アルミニウム(Al)イオンは、酸性土壌における主要な作物育成阻害因子と考えられており、土壌の酸性化に伴って溶出し、植物根の伸長阻害や壊死等を引き起こす。しかし、その分子機構はまだ明らかにはなっていない。本研究では、Al障害の一つとして脂質過酸化に着目し、Al毒性やAl耐性との関わりを、植物根と植物培養細胞を用いて解析した。 タバコ培養細胞の系では、AlはFe-依存性の脂質過酸化を促進し、それが引き金となって、動物系で報告されているアポトーシス様の細胞死に至ることを明らかにした。さらに、このようなAl毒性に対して耐性を示す細胞株の解析から、Caffeoyl putoresineが脂質過酸化耐性に関わっていることと、動物系で主要な抗酸化酵素であるグルタチオンペルオキシダーゼ様の活性が植物細胞にも存在することを見いだした。 一方、エンドウ幼植物を用いた解析では、Alによって脂質過酸化が促進されるが、培養細胞の系や人工膜の系と異なり、Fe-非依存性の脂質過酸化が促進されること、脂質過酸化の促進は初期応答反応であること、Alの集積とともに直ちに見られる根伸長阻害の原因ではないものの、Alを集積した根がAlの非存在下で再び増殖を開始するのを妨げる障害の一つであることを明らかにした。 以上、Alによる脂質過酸化の促進は、培養細胞のみならず根においても、Al障害機構の一つであることが明らかになった。今後、その促進機構や耐性機構の解析が必要である。その際、本研究で行った様に、タバコ培養細胞を用いてAl耐性株を分離し、障害や耐性機構の詳細を分子レベルで解析すると共に、その情報を手がかりに根での現象を解析していくことは、大変有意義であると思われる。
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