研究課題/領域番号 |
10660061
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
|
研究機関 | 山口大学 (1999-2000) 香川大学 (1998) |
研究代表者 |
横山 和平 山口大学, 農学部, 助教授 (10230658)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | アンモニア酸化菌 / 亜酸化窒素 / 根圏土壌 / 植物根分泌物 / amo / MPN / ネスティドPCR / フローラ解析 |
研究概要 |
本研究を通して、アンモニア酸化菌の活性に対する、好硝酸性植物であるホウレンソウの根の阻害的な作用は何ら認められなかった。比較的高濃度のアンモニウム態窒素があり、基質の競合が起こらない条件下では、硝酸化成活性およびアンモニア酸化菌数は根圏でも低下しなかった。根圏、根域、非根圏を通してNitrosospira属菌が優先し、Nitrosomonas属菌の検出パターンには一定の傾向は認められなかった。推定された菌数のうち約半分に相当する菌が未同定だった。塩素酸阻害法による測定では、好気条件下での根圏・非根圏土壌及び根面でのアンモニア酸化菌の亜酸化窒素生成に対する寄与は極めて小さく、無視できるものであることが明らかになった。 クエン酸添加効果はN.europaeaの活性が微弱な時には亜硝酸生成活に阻害的に働き、活性の増大に伴い促進的に変化した。対数増殖期には、N.europaeaは外囲の有機物に影響を受けなかった。従って、植物根から放出されるある種の有機物はアンモニア酸化菌の土壌中での生態に促進的な影響を与える可能性が示唆された。土壌中で活性なアンモニア酸化菌細胞を特異的に検出する手法の開発を試みたが、末端に三重結合を持つFTCPはAMOの拮抗阻害剤とはなるものの、自殺基質として働く証拠は得られなかった。 吸引栽培法と、ジメチルエーテルを用いた非破壊的阻害法を組み合わせて、施肥した無機態窒素の組成とアンモニア酸化菌による亜酸化窒素生成の関係を推察した。アンモニウム態窒素の施用量が多いほど根圏のアンモニア酸化菌の活性が促進され、アンモニア酸化菌由来の亜酸化窒素発生量も多かったが、全発生量の1/3未満だった。アンモニア酸化菌がホウレンソウ根面にコロナイズする証拠は得られなかった。
|