研究課題/領域番号 |
10660064
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
渡嘉敷 義浩 琉球大学, 農学部, 教授 (70045128)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | スメクタイト / 混合層鉱物 / Paleudult / ハロイサイト / バイデライト / 赤黄色土 / 粘土鉱物 / ジャワ島 |
研究概要 |
ジャワ島西部の赤黄色土壌の心土(深さ17〜46cm)の粘土画分に、特異なX線回折図の特徴を示すスメクタイト様鉱物の存在が示唆されたので、その鉱物特性を調べて明らかにした。 粘土画分のX線回折図では、Mg飽和の風乾粘土試料で15.51Åに中心をもつ幅広い回折線(16.37Å〜14.61Åの範囲)と7.53Å付近に回折線を示した。そして、同Mg飽和試料のグリセロール飽和処理試料では、20.55Åに膨潤し移行した回折線と10.05〜7.53Åにかけての幅広い回折線を示した。他方、K飽和の風乾粘土試料のX線回折図では、11.87Å(12.81Å〜11.95Åの範囲)の回折線が7.53Åの回折線にかけての幅広い回折線を示した。そして、同K飽和試料の105〜550℃の加熱処理試料では、加熱温度が高まるにつれて7.53Å付近の回折線は550℃の加熱処理後に消失し、その幅広い回折線が10.05Åに移行する特徴を示した。 ホルムアマイド処理では、7.53Åの回折線は10.05Åの回折線へ膨潤し移行して、ハロイサイトの存在を示唆した。7.53Åの回折線は、5MNaOH溶解処理後では消失し、Mg飽和の風乾粘土試料で明瞭な15.51Åの回折線が残存した。ハロイサイトの存在は、5MNaOH溶解処理後の溶解成分のケイバン比が約2を示したことからも示唆された。また、5MNaOH溶解処理後のX線回折図では、K飽和の風乾粘土試料の11.87Åの回折線に代わり、13.49Åの回折線が認められた。粉末試料のX線回折図では、060面の回折線は1.50Åを示し、2八面体構造のスメクタイトの存在を示唆した。そしてGreene-Kelly分析試験ではバイデライトの存在を示唆した。 以上の鉱物学的および化学的特徴から、ジャワ島土壌に見つかった特異なスメクタイト様鉱物は、ハロイサイト/バイデライト混合層鉱物であると考えられた。
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