研究課題/領域番号 |
10660199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産化学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
境 正 宮崎大学, 農学部, 教授 (60136794)
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研究分担者 |
菅本 和寛 宮崎大学, 工学部, 助手 (10274771)
内田 浩二 名古屋大学, 農学部, 助教授 (40203533)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 4-ヒドロキシヘキセナール / マロンアルデヒド / カルボニル修飾タンパク質 / 高度不飽和脂肪酸 / ブリ筋肉 / NaCl / EDTA / スモーク食品 / マダイ筋肉 / 4-ヒドロキシノネナール |
研究概要 |
1.魚肉中のマロンアルデヒド(MA)含量の測定方法として、MAと1,3-ジエチー2-チオバルビツール酸(DETBA)の反応産物を分析する方法を開発した。 2.0および-20℃貯蔵中におけるブリの普通筋中の4-ヒドロキシ-2-ヘキセナール(HHE)およびMA含量の変動を調べた。0℃ばかりでなく-20℃貯蔵でもHHE、MAとも増加傾向を示した。-20℃貯蔵においても肝臓毒であるHHE含量が増加することは、食品衛生上問題と思われる。 3.魚肉貯蔵中におけるHHE、MA、CPおよびn-3PUFA変動におよぼす食塩およびFeイオンの影響を調べると共に、EDTAにより脂質過酸化が抑制されるかどうかについて検討した。食塩を添加した試料については、脂質過酸化の進行が認められ、MAおよびCP含量は増加した。しかしながら、HHEについては食塩添加による顕著な増加は認められなかった。食塩にFeイオンを添加した試料は、脂質過酸化の進行が促進され、MA含量が食塩のみ添加区に比べ高かった。CPに関しても同様の傾向が認められた。しかしながら、HHE含量に関しては、Feイオンだけを添加した区では増加したが、Feイオン+食塩添加区ではその増加が抑えられ、Feイオンおよび食塩無添加区と同程度であった。n-3PUFA含量に関しては食塩およびFe添加区でドコサヘキサエン酸の減少が認められた。EDTA添加は食塩による引き起こされるMAおよびCPの生成を畜肉とは逆に促進した。 4.α-トコフュロールおよびアスコルビン酸強化餌料で飼育したマダイ筋肉を4℃で貯蔵し、筋肉中のHHE含量およびチオバルビツール酸反応物質(TBARS)値の変動を調べた。TBARS値の変動からみて、α-トコフェロールおよびアスコルビン酸を添加した区の脂質過酸化の進行は抑制されたが、HHE含量は増加した。 5.燻液(萬有栄養株式会社およびサクラチップを400℃で炭化する事により得られた燻液)を種々の濃度になるように添加後、4℃にて貯蔵した飼料についてHHE、MA、CPおよびn-3PUFA3含量の経時的変動を測定した。燻液添加によりMAおよびCPの生成は抑制されたが、HHEは増加した。 6以上行ってきた実験結果から、HHEは脂質過酸化の進行が遅れるような条件下で増加すると考えられる。
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