研究概要 |
本年度は,エダマメの修正ガス環境下における呼吸速度予測モデルを構築することを目的とし,種々の温度,O_2濃度下でのO_2吸収,CO_2排出速度を通気法により測定した。過去に報告されているMichaelis-Menten酵素反応速度論に基づくモデルに実測値をあてはめたところ,極めて高い適合性が認められた。反応動力学定数K_m,V_<max>がArrhenius型の温度依存性を示したことを考慮し,呼吸速度に対する温度効果についても記述できるようモデルを拡張した。このモデルによって,種々の温度,O_2濃度下でのエダマメの呼吸速度が予測可能となった。つまり、修正ガス環境下におけるエダマメの呼吸速度を予測するモデルを構築するため,種々の温度,O_2濃度での呼吸速度を自動ガス代謝計測装置を用いて測定した結果,以下の知見を得た。 1)種々のO_2濃度下におけるエダマメの呼吸速度は,従来から提案されているMichaeli-Menten理論に基づくモデルによく適合した。 2)得られたエダマメの反応動力学定数V_<max>,K_mはArrhenius型の温度依存性を示した。 3)温度効果についても考慮したモデルは実測値とよく適合し,拡張したモデルにより任意の温度,O_2濃度下におけるエダマメの呼吸速度を予測することが可能となった。
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