研究課題/領域番号 |
10660245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業機械学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
田中 勝千 北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (20146517)
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研究分担者 |
高野 剛 北里大学, 獣医畜産学部, 助手 (20276166)
本橋 圀司 北里大学, 獣医畜産学部, 教授 (30146336)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1998年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | プレシジョンファーミング / 草地農業 / GPS / 自律走行 / 作業ナビゲーション / トラクタ / セミバリオグラム / イールドマップ |
研究概要 |
(圃場情報システムの作成)付属農場の採草地内に4ヶ所合計0.5haの調査区設定し、刈取り番草毎の収量を調査した。また、調査区内に長さ50mの定点観測区を設け、刈取り番草毎、小区画毎に土壌の理化学性(硝酸態窒素濃度、pH)を調べた。セミバリアンス解析の結果、収量とpHとに空間依存性がみられ、ばらつきを把握するには採取間隔を10m以下とする必要があった。硝酸態窒素濃度は表面から5cm深までの表層で最も高く、下層との間に差異が見られた。pHは表層ほど低かった。しかし、いずれも牧草収量との相関は低かった。 (作業ナビゲーションシステムとセンサフユージョンによるトラクタ自律走行システムの作成)位置認識精度作業精度は0.20mのGPS受信機(ノバテルRT20-E)を用いたナビゲーションシステムを作成した。0.3m/s程度であれば、作業精度は0.4mであった。また、15m×100mの草地の3次元情報を計測した結果、標高の平均誤差は0.04m程度(最大0.14m)で、人力と遜色のない等高線図を作成することができた。前述のDGPS受信機とレーダ速度計および圧電振動型ジャイロを組み合わせた自律走行システムを作成した。平均傾斜1.7°の草地における自立走行試験の結果、直線走行部分の場合、偏差0.3mいないで走行できた(サンプリング周期0.5s、速度0.3m/s)。 (肥料散布マップと収量マップとの比較)作業ナビゲーションシステムの機能を使って、肥料散布マップを作成した。これと1番草の収量マップとを比較した結果、散布むらの収量への影響はほとんど見られなかった。 農場に対する一連の働きかけは、作業軌跡や収量の視覚化によって作業員の意識の変化を伴い、作業精度の向上を促した。また、作業全体の見直しや肥料および薬剤散布の公用を検討する材料が得られた。さらに試作システムを用いることによって、精密農業を目指した新しい農場運営の展開を期待できた。
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