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高温環境がニホンウズラに及ぼす影響に関する生理遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10660275
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 応用動物科学
研究機関東京農業大学

研究代表者

渡邉 誠喜  東京農業大学, 農学部, 教授 (20078108)

研究分担者 半澤 恵 (半澤 惠)  東京農業大学, 農学部, 助教授 (00181032)
研究期間 (年度) 1998 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードニホンウズラ / 高温環境 / 肝臓 / 酵素活性 / 熱ショックタンパク質(HSP)70 / 熱ショックタンバク質(HSP)70
研究概要

ニホンウズラは小格・早熟な為、ニワトリのパイロットバードとして優れているのに加えて抗病性、耐暑性など環境適応力も高い。また、東アジアの温帯〜熱帯地方では家禽として飼育されている。したがってその耐暑性を解明することは極めて重要である。そこで本研究は、高温処理が肝臓の生理学的および組織学的特性に及ぼす影響を調査すると共に、熱ショックタンパク質の中でもっとも代表的なHSP70の遺伝子を解析し、以下の諸点を明らかにした。
1.ニホンウズラはニワトリに比べて極めて高い耐暑性を有する。環境温度40℃前後が臨界温度であり、成雌では次に示す生理的変化が観察される。(1)38℃では産卵を維持し、卵巣および肝臓にもほとんど変化が認められない。(2)40℃では、産卵の停止、肝臓における糖の消耗と脂質合成の停滞が認められる。しかし、産卵を再開する個体も存在する。(3)42℃では産卵が完全に停止し、卵巣および肝臓が萎縮し、肝臓における糖の消耗は更に進行し、脂質合成は完全に停止する。また肝細胞の崩壊が認められる。
2.ニホンウズラのHSP70は少なくとも2つの遺伝子座CJHSP70AおよびCJHSP70B、により構成されている。このうちCJHSP70Aの特徴は次の通りである。(1)肝臓、腎臓および精巣で発現している。(2)アミノ酸配列はニワトリHSP70のうち熱ショック応答が確認されているJ02579と98%の相同性を有する。(3)Protein binding region(PBR)内にアミノ酸配列に影響しない塩基置換が存在し制限酵素CfoIおよびHind III認識部位の有無によるPCR-RFLPsにより簡便に分類可能である。少なくとも4つの対立遺伝子:pQAR22、pQBR24、pQGF29およびpQYR26が存在する。一方、CJHSP70Bの特徴は次の通りである。(4)少なくとも肝臓では発現している。(5)アミノ酸配列はニワトリHSP70のうち非ストレス時に発現するAJ004940と99%の相同性を有する。(6)制限酵素Hind III認識部位の有無に基づく少なくとも2つの対立遺伝子:pQLZ011およびpQLZ131が存在する。
これらの知見は、家禽の耐暑性に関わる生理的機序を解明する上で極めて重要であり、高温環境下での家禽の生産性向上に貢献しうるものと確信する。

報告書

(4件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 渡邉誠喜 他4名: "Sequencing and Allelic Analysis of Heat Shock Protein 70 Gene(HSP70) in Japanese Quail (Coturnix Japonica)"Thai Journal of Agricultural Science. 31(2). 149-163 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Attaporn SRICHAROEN.Takashi SHIINA.Akitaka MUKOYAMA, Kei HANZAWA.Seiki WATANABE: "Sequencing and Allelic Analysis of Heat Shock Protein 70 Gene (HSP70) in Japanese Quail (Coturnix Japonica)."Thai Journal of Agricultural Science. Vol.31, No.2. 149-163 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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