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感染免疫における腫瘍壊死因子α(TNFα)の機能解明:TNFα遺伝子欠損マウスを用いた感染病態発生機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10660282
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 基礎獣医学・基礎畜産学
研究機関東京農工大学

研究代表者

谷口 隆秀  東京農工大学, 農学部, 講師 (70282803)

研究分担者 関川 賢二  農林水産省, 家畜衛生試験場・生体防御部, 部長(研究職)
町田 登  東京農工大学, 農学部, 助教授 (20219364)
本多 英一  東京農工大学, 農学部, 教授 (20109507)
研究期間 (年度) 1998 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードTNFα / コロナウイルス / マウス肝炎ウイルス / 肝炎 / サイトカイン / 脱髄
研究概要

コロナウイルスは、その株により消化器系・呼吸器系・肝臓・脳神経系など様々な組織に親和性を示すが、株間でのトロピズムや病原性の相違の原因となる機構は明らかではない。マウス肝炎ウイルス(MHV)は、その株によりマウスにおいて急性の激症肝炎・慢性肝炎・脳脊髄炎・脱髄などを発症し、ヒトのポリオを含めた脱髄性疾患のモデルとして研究されている。MHV感染による激症肝炎や脱髄・神経性疾患には宿主側の免疫系の影響、特にTNFαやIL-1βなどのサイトカインが関与していることが示唆されている。
そこで、コロナウイルスに見られる株間での病原性の相違における分子生物学的基盤を明らかとするために、TGEV(ブタ伝染性胃腸炎ウイルス)強毒株およびワクチン株9株のS蛋白遺伝子およびORF3・3-1・4領域、ORF7領域のRT-PCR・RFLP解析を行ない、さらに同領域の塩基配列を決定し比較した。その結果、日本で1957年から現在まで流行したTGEVは大きく2つのグループに型別されることが明らかとなった。また、これまでの報告で病原性に関与していると考えられていたORF3・3-1・4領域の遺伝子欠損は病原性に直接関与しないこと示唆する結果が得られた。S蛋白遺伝子の病原性に関与していると思われる領域に欠損を持つTGEV株を新たに分離し、解析たところ本ウイルスは強毒株でありながら赤血球凝集能を欠くことが明らかとなった。
一方、マウスに致死的な激症肝炎をおこすMHV-3株を用いて、TNFα遺伝子欠損マウスに対して感染実験を行ったところ、対照であるC57BL/6マウスと比較し、生存日数・生存率に明らかな差が認められた。肝臓でのウイルスの増殖には両系統間で有意差は認められず、ウイルスの増殖による直接的な肝細胞の破壊が劇症肝炎の病態形成に関わっていることは否定された。TNFα遺伝子欠損マウスでも感染後死亡するマウスが見られ、また詳細な病理学的検索の結果、両系統とも肝細胞のアポトーシスが同様に認められたことからTNFαは劇症肝炎の病態発生に重要な役割を果たしているもののTNFα以外の要因が存在することが示唆される結果となった。

報告書

(4件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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