研究課題/領域番号 |
10670012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
鳥橋 茂子 名古屋大学, 医学部, 助手 (90112961)
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研究分担者 |
尾崎 博 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30134505)
中山 晋介 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30192230)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ペースメーカー / c-kit / マクロファージ / LPS / 自動能 / 平滑筋 / iNOS / COX-2 / c-Kit / プロスタグランジン / 単離培養 / NOS / ヒルシュスプルング病 |
研究概要 |
消化管平滑筋層の自動運動を調節する細胞群として筋層のペースメーカー細胞(c-Kit発現細胞)と組織常在型マクロファージの研究を行い、以下の成果を上げた。 1.ぺースメーカー細胞(c-Kit発現細胞)について ペースメーカー細胞はレセプターチロシンキナーゼc-Kitを発現し、これに依存して分化増殖する。このc-Kitの発現を抑制するとペースメーカー細胞の正常な発生、分化が障害され、律動的自動運動は消失する。このときペースメーカー細胞として分化すべき細胞は外縦走筋細胞へと分化の方向を転換した事を示し、論文発表した。またc-Kit陽性細胞の培養系での解析を試みた。培養細胞塊(直径30-100μm)の中にc-Kit免疫活性陽性細胞を同定し、共同研究者の中山がこの陽性細胞からペースメーカー電流を生理学的に(Patch clamp法)検出し投稿した。また鳥橋はカルシウム蛍光指示薬を用いて、培養細胞塊に含まれるペースメーカー細胞のカルシウム動態を記録し投稿する予定である。 2.組織常在型マクロファージについて ラット回腸の筋層をlipopolysaccharide(LPS)で処理する筋層の組織常在型マクロファージはprostaglandinおよび一酸化窒素(NO)を産生し、これらは平滑筋を弛緩させた。またこれと同時に主用組織適合抗原クラスIIを発現し、リンパ球を介して免疫応答を惹起した。この結果を論文発表するとともに国際学会で口頭発表した。またマクロファージにFITCをラベルしたdextranを取りこませたところ、取りこみ刺激は誘導型合成酵素であCOX2を発現してprostaglandinを産生するがNOの産生は見られず、平滑筋の収縮も起こさなかった。これについて口頭発表および論文発表を予定している。 今後の課題として、カルシウムを指標としてぺースメーカー機構の解析を試みる。またマクロファージの活性化に関わるサイトカインそして活性化マクロファージのペースメーカー細胞に対する作用を検討する。
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