研究課題/領域番号 |
10670050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
太田 明 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10247637)
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研究分担者 |
森 啓至 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40239596)
中島 明 (中島 昭) 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (20180276)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 神経芽細胞腫 / リポポリサッカライド / GTPシクロヒドロラーゼI / テトラヒドロビオプテリン / CD14 / CD18 / Toll-like receptor / 腫瘍壊死因子-α / リポポリサッカライド受容体 / N1E-115細胞 / IκB / IκBキナーゼ / 一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素 |
研究概要 |
我々の研究の出発点は、マウス神経芽細胞腫N1E-115細胞においても、マクロファージ(Mφ)と同様、リポポリサッカライド(LPS)に反応して、GTPシクロヒドロラーゼI(GCH)活性が増加し、その結果細胞内テトラヒドロビオプテリン(BH4)含有量が増加し、この事象はGCHをコードするmRNAの発現量の増加に起因するという事実である。この細胞が神経由来であること、電位依存性Ca^<2+>チャネルが存在することに着目し、手始めに高カリウム溶液に晒すことにより細胞膜を脱分極させたが、細胞内BH4含有量は増加せず、LPSによるBH4含有量増加作用は脱分極により細胞内に惹起される変化にては説明が付かないことが示された。それ故、次に我々はLPS刺激を細胞内へ伝達するための必須の構成要素であるLPS受容体を、この神経系由来培養細胞において検索した。MφにおいてはCD14がLPS受容体として機能しているが、N1E-115細胞においてはCD14に特異的なプローベを用いたreverse transcriptase-polymerase chain reaction(RT-PCR)を施行するも、然るべきCD14のバンドの出現は確認されず、代わりにMφにおけるLPS受容体の亜型であるCD18のバンドが確認された。また、近年、CD14と共役するToll-like receptor(Tlr)が免疫系細胞及び組織にて同定され、そのmRNAの発現が証明されたが、N1E-115細胞においてもTlr type4(Tlr-4)をコードするmRNAの特異的バンドがRT-PCRにて確認された。神経系由来培養細胞におけるTlr-4の確認はこれで初めてであり、現在、N1E-115細胞におけるTlr-4の発現の調節機構を検討中である。 他方、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)によるN1E-115細胞の刺激により細胞内BH4含有量が増大した。現在、TNF-α刺激により活性化される系とLPS刺激によりCD14/Tlrを起動する系との関連性をN1E-115細胞にて検討中である。
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