研究課題/領域番号 |
10670054
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
三木 俊明 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (10239204)
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研究分担者 |
川喜田 正夫 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (00012740)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 酸化還元酵素 / 水素イオン輸送体 / 再構成小胞 / 拡散電位 / ユビキノン / ポリアミン / 陽イオン輸送体 / 赤血球膜 / 輸送体 |
研究概要 |
ユビキノール-シトクロムc還元酵素とポリアミン輸送体について次の研究成果を得た。 1.ユビキノール-シトクロムc還元酵素(QCR) 哺乳動物由来のQCRで観察されていたエネルギー依存性電子逆流反応が、細菌由来の同族酵素でも観察されるかを検討したところ、次の結果を得た。(1)光合成細菌Rhodobacter sphaeroides由来の精製QCR再構成小胞において、QCRに拡散電位を負荷すると電子の逆流が進行する。(2)このとき、反応系にユビキノンを添加する必要がある。ウシQCRと異なり、細菌由来の精製QCRではユビキノン含量がほとんどセロになっているためであろう。(3)QCRの電子伝達阻害剤であるアンチマイシンA、ミクソチアゾールは電子逆流反応を阻害する。以上の結果から、QCRの膜電位依存性電子逆流反応は哺乳動物の酵素のみならず、細菌由来の同族酵素にも当てはまる普遍的性質であり、また、電子逆流反応にユビキノンが必要であることを示している。 2.ポリアミン輸送系 赤血球では、細胞質成分を除いた赤血球ゴーストの調製が可能であるが、この赤血球ゴーストを無細胞系として用いてポリアミンの取り込みが進行するか検討した。その結果、内側にATPを含む赤血球膜でポリアミンの取り込みが観察された。ウサギ赤血球ゴーストは、プトレッシンを時間、温度依存的に取り込んだが、その時の取り込み速度は0〜100μMの範囲で直線的に増加した。この取り込みはスペルミン、スペルミジンが共存しても阻害されなかった。他方、スペルミジンも時間、温度依存的に取り込まれた。このスペルミジン取り込みは、スペルミン添加により70%阻害されたが、プトレッシンによっては阻害されなかった。速度論的解析の結果、スペルミジンの取り込み系は少なくとも2種類あること、そのうちの一つのKmは2μMであると見積もることができた。
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