研究課題/領域番号 |
10670076
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
荻野 孝史 国立精神・神経センター, 神経研究所・診断研究部, 室長 (50185526)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 骨格筋 / 疲労 / pH / P31NMR / 運動負荷 / compartmentation / 筋繊維 / 非破壊 / Mg^<2+> / P31 NMR / ATP / deconvolution / Mg2+ |
研究概要 |
ヒト下腿筋のin vivo^<31>PNMR測定には、ヒト全身用NMR装置を用いた。ヒト下腿筋の高感度測定に適した^<31>PNMR検出コイルおよび非磁性体で構成した負荷装置を設計、製作した。運動中のヒト骨格筋内に生じるpHの不均一分布を指標に、個人間の筋エネルギー代謝能力の差を抽出するために、^<31>P-NMRスペクトロスコピー法を用いて、足底の繰り返し屈曲運動中にふくらはぎの筋肉の代謝応答を測定した。1名の被験者に3つの異なる強度の運動を行わせた。軽い運動中には、Piの共鳴線は1本に保たれ、中程度の運動中には、Piの共鳴線が2つのピークに分裂し、完全な遂行を2分間維持することが困難であった激しい運動中には、3つのPi共鳴線ピークが観察された。同一強度の激しい運動を行わせた9名中8名の被験者で、Pi共鳴線が3本に分裂した。Pi共鳴線全体の信号強度に対して中位のpHを示すピークの占める割合が小さくなるほど、あるいは最低のpHを示すピークの占める割合が大きくなるほど、運動中のPCrの低下曲線の時定数が長くなり、運動中にATPが安静時よりも低下し、運動終了後のPiの減少曲線の遅い成分が長くなる傾向が認められた。既知の生化学的および生理学的知識に照らし合わせて、運動中に生じるpHの不均一分布の観察によって、筋繊維型組成の差を含む個人の筋代謝特性の差を抽出することができると結論した。
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