研究課題/領域番号 |
10670092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
松岡 功 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (10145633)
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研究分担者 |
大久保 聡子 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (20274954)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ATP / P2プリン受容体 / mRNA / 中枢神経 / RT-PCR / ecto-nucleotidase / P1プリン受容体 / アデノシン / P2受容体 / 末梢組織 / 妊娠子宮 / 膀胱平滑筋 / P_2プリン受容体 |
研究概要 |
ATP受容体サブタイプ(P2X1〜P2X7、P2Y1,P2Y2,P2Y4,P2Y6)に特異的なPCRプライマーを作製し、ラット脳およびPC12細胞cDNAを鋳型としてPCR反応の特異性と至適条件を検討した。機能的な受容体遺伝子の発現を定量的に検出できる条件下に、ラット脳各部位より抽出したRNAを用い、ATP受容体の分布を検討した。その結果、イオンチャネル型ではP2X4とP2X6の発現量が多く広範囲に分布していた。またP2X7も発現量は少ないものの広範囲な分布が見られた。これに対し、P2X1およびP2X3は少なく、P2X2は視床下部、卜丘、扁桃体などに局在し、P2X5は中脳に分布が見られた。一方、G蛋白共役型ではP2Y1、P2Y2が広く分布し、特に線条体ではP2Y1が多かった。P2Y4、P2Y6は全体に少なく中脳、松果体などに局在が見られた。脳の主要部位について生後の発達におけるP2プリン受容体遺伝子発現変化を検討した結果、各P2プリン受容体のうちP2X2受容体は出生直後最も発現量が多く成長とともに減少がみられた。逆にP2Y2、P2Y6は発現量が増加した。 一方、神経系の培養細胞において、これまでに同定されたP2受容体では説明できないATPの反応を見い出した。この反応を詳細に検討した結果、細胞膜局所でecto-nucleotidaseによりATPがアデノシンに変換されP1受容体を介して応答する事が明らかになった。この反応はアデノシン自身の作用より強力で、細胞膜局所ではecto-nucleotidaseとP1受容体が局在し、ATPを効率良く認識する機構の存在が示唆された。
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