研究課題/領域番号 |
10670110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
那谷 耕司 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90202233)
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研究分担者 |
東郷 暁 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40282123)
高沢 伸 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50187944)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Reg / Pancreatic islet β-cells / Regeneration / 遺伝子発現誘導 / 糖尿病 / 再生遺伝子 / ゲルシフトアッセイ / サウス・ウェスタン法 / Pancreatic isletβ-cells / サイトカイン / 炎症 / ルシフェラーゼアッセイ |
研究概要 |
本研究の目的は、申請者らが発見したインスリン産生細胞の新しい増殖因子Reg蛋白の発現誘導機構を明らかにすることである。平成10,11年度の研究により以下の成果が得られた。 1.ラット膵β細胞由来の培養細胞(RINm5F)を種々の炎症メディエーターの存在下で培養した後Reg遺伝子の発現量を測定したところ、Reg遺伝子の発現がIL-6によって誘導されること、DexamethasoneはIL-6によるReg遺伝子の発現誘導を数倍に増強することが明らかとなった。 2.IL-6とDexmethasoneによるReg遺伝子の転写誘導に必須な領域をルシフェラーゼアッセイにより調べたところ、Reg遺伝子の転写開始点上流の-81〜-70の領域が転写誘導に必要であること、この領域にはGC boxに類似した配列が存在することが明らかとなった。 3.RINm5F細胞をIL-6とDexamethasoneの存在下で培養し蛋白抽出液を調製した。この蛋白抽出液とReg遺伝子の転写開始点上流の-81〜-70の領域を含むDNA断片を用いてゲルシフトアッセイを行ったところ、Reg遺伝子の転写誘導に一致して増強するバンドが認められた。 4.Reg遺伝子の転写開始点上流の-81〜-70の領域を含むDNA断片と、3.で調製した蛋白抽出液を用いてサウス・ウェスタン法を行ったところ、120kDaの蛋白質がReg遺伝子の転写開始点上流の-81〜-70の領域に結合することが示された。分子量とゲルシフト法における競合実験から、この因子は従来Gc boxに結合することが報告されているSp1〜4とは異なる蛋白因子であることが考えられた。 以上の結果から、膵切除や自己免疫異常によって引き起こされた膵ランゲルハンス島の炎症によりIL-6とglucocorticoidsが増加すると、120kDaの因子がReg遺伝子の転写開始点上流の-81〜-70の領域に存在するGc box類似の配列に結合し、Reg遺伝子の転写が誘導されると考えられた。
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