研究課題/領域番号 |
10670119
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横田 義史 京都大学, 医学研究科, 助教授 (50222386)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | Id / bHLH型転写因子 / 細胞分化 / 増殖制御 / ナチュラル・キラー細胞 / 乳腺 / 遺伝子欠損マウス / 分化抑制因子 / NK細胞 / 乳腺上皮細胞 / bHLH因子 / 二次リンパ組織 |
研究概要 |
MyoDをはじめとするbHLH(basic helix-loop-helix)型転写因子は、種々の組織の発生・分化課程において重要な役割を果たしているが、Id2は、このbHLH型転写因子の機能を蛋白レベルで抑制する因子の一つであり、細分分化を阻害する作用を持つ。これまでId2欠損マウスを作成してId2が生体で担う役割を研究してきたが、平成11年度におけるId2欠損マウスに関する研究実績は下記のとおりである。 1.Id2欠損マウスはリンパ節・パイエル板を欠損する。これは、二次リンパ組織の形成に重要なCD4^+CD3^-IL-7Rα^+の細胞集団の分化障害による。また、NK細胞の分化障害も認め、成体の脾臓や骨髄においてだけでなく、胎仔胸腺においても認められる。これはT細胞・NK細胞共通前駆細胞のNK細胞への分化能がId2欠損マウスにおいて欠落しているためである。 2.Id2欠損マウスは著明な高IgE血症を呈し、アレルギー性疾患の発症機序を明らかにする上で有用なモデルマウスになりうることが明らかになった(投稿準備中)。 3.Id2欠損マウスは乳汁分泌不全を呈するが、これは妊娠前期の細胞増殖がほとんど認められないためであることを明らかにし、細胞増殖制御におけるId2の重要性を明らかにした(投稿中)。 4.卵巣cDNAライブラリーより新規のbHLH型転写因子を単離し、これがIdと同様の機序で他のbHLH型転写因子の機能を阻害し、細胞分化も抑制することを明らかにした。
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