研究課題/領域番号 |
10670170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
北條 洋 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (90209213)
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研究分担者 |
中村 直哉 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (50227922)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 胃リンパ腫 / 免疫組織化学 / 免疫グロブリン重鎖遺伝子 / somatic mutation / PCR / ongoing mutation / びまん性大細胞型Bリンパ腫 / polymerase chain reaction (PCR) |
研究概要 |
胃に発生する低悪性度MALT型リンパ腫(L-MALT)、高悪性度MALT型リンパ腫(H-MALT)、高悪性度群非MALT型リンパ腫(びまん性大細胞型リンパ腫:DLBCL)、およびL-MALTとH-MALT併存例を組織学的、免疫組織学的、遺伝子学的に比較検討し次のような結果を得た。1)L-MALTは、後胚中心由来で抗原刺激に高い親和性を示し、somatic mutation(SM)がcloneの多様性の発現に重要な役割を果たしていると考えられた。ongoing mutationの存在はL-MALTが胚中心経路へ再侵入したことを示唆していると理解された。2)節外性発生のDLBCLは節性に比較してより高い抗原親和性を獲得しておりこれには微細環境が関わると考えられた。3)L-MALT、H-MALT、DLBCLの3者は組織学的、免疫組織学的にやや異なる性状を示した。H-MALTはDLBCLと異なりp53の発現が高頻度でtransformationの関与が示唆された。4)H-MALT、DLBCLでSMを検出できた症例は少ないが、前者2例は8.7%、14.3%、後者5例のaverage mutation frequencyは10.5%(range;6.1-18.1)でともに胚中心、あるいは後胚中心細胞の性格を示した。5)検出できた自験1例のH-MALT部分とL-MALT部分のclonalityは異なりde novoの発生と考えられた。H-MALT部分とL-MALT部分のclonalityには相対する報告があり、DLBCLにはL-MALTからtransformとde novo発生があることを示唆している。前者は予後不良とする意見があり今後clonalityの検索は治療戦略を考える上で重要でsingle-cell PCRによる検討が研究課題と思われる。
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