研究課題/領域番号 |
10670179
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
赤坂 喜清 東邦大学, 医学部, 助教授 (60202511)
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研究分担者 |
山田 武 東邦大学, 医学部, 教授 (30166714)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 移植腎 / アポトーシス / Fas / Fas ligand / 拒絶反応 |
研究概要 |
移植腎の拒絶反応におけるアポトーシスの関与を解明するため、アポトーシス遂行分子であるFas ligand(FasL)/Fas の発現性をin vitroで検索した。用いた細胞は培養ヒト正常尿細管上皮RPTEC2601とメサンギウム細胞NHMC5155を用いて検索した。両細胞株では定常状態ないしはINF-γ刺激下でRT-PCRにてFasmRNAの発現が確認できたが、FasLは発現がなかった。さらにFas抗原を刺激しアポトーシスを誘導する抗Fas抗体を投与したところ、両細胞株のうちINF-γ刺激下のRPTEC2601のみにアポトーシスが誘導された。したがってINF-γ刺激によりRPTEC2601は機能的なFasを発現誘導することが証明された。以上の結果から移植腎の急性拒絶反応ではINF-γ等のサイトカインにより機能的なFasが発現誘導され、このFasに浸潤リンパ球に発現するFasLが作用し尿細管アポトーシスが誘導されると推定された。 尿細管細胞障害におけるアポトーシス誘導性FasL/Fas機構とその抑制機序解明のためICEプロテアーゼの発現性、特にcaspase-3と8の活性化を上記の実験系で解析した。方法としては細胞抽出中のCaspase-3と8の活性を蛍光基質を用いて測定するFluorometric protease assay kit(MBL)を用いた。またCaspase-3阻害剤としてはAc-DEVD-CHO(ペプチド研)を用いた。その結果、INF-γ刺激下RPTEC2601細胞に抗Fas抗体を投与しアポトーシス誘導した際、caspase-8と3の活性が抗体投与後3時間目から上昇し5時間目でピークを示した。このcaspase-3の活性特異性を確認するためcaspase-3阻害剤DEVD-CHOを投与実験を行った。その結果DEVD-CHO25μMから抑制効果が生じ100μMにてcaspase-3の活性が完全に抑制された。したがってRPTEC2601細胞のアポトーシス誘導性FasL/Fas機構にはcaspase-3の活性化が重要であることが証明された。この結果は実際の移植腎・拒絶反応のアポトーシス発現にcaspase-3活性化の重要性を示し、caspase-3阻害剤によるアポトーシス発現抑制が拒絶反応の予防や治療法の開発に有用である可能性を示唆した。
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