研究課題/領域番号 |
10670206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
北澤 理子 神戸大学, 医学部, 講師 (00273780)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 乳癌 / 転移浸潤 / ヒトα6インテグリン / 遺伝子プロモータ / CpGメチル化 / in situ hybridization / 遺伝子 プロモータ / α6インテグリン / C_pGメチル化 / 培養細胞 / プロゲステロン受容体 |
研究概要 |
腫瘍細胞の浸潤初期過程には、基底膜の構成成分ラミニンに対する受容体の発現が必須である。腫瘍転移浸潤機序を解明するために、ラミニン受容体を構成するα6インテグリンの遺伝子5'側上流領域を解析した。α6遺伝子の基本転写調節領域の上流にはAP-1、c-Mycのpositive regulatory elementがあり、その直下にはプロゲステロンレセプター結合配列の存在が想定された。今回α6遺伝子5'側上流、3個のSp1 siteを含むGC rich領域におけるメチル化について検索した。種々の乳癌培養細胞株ならびに前立腺癌培養株から抽出したDNAを、メチル化耐性、不耐性の制限酵素であるMsp IとHap IIにて処理後にα6遺伝子5'側上流領域をプローブとするSouthern hybridizationを行った。前立腺癌培養株では殆どメチル化がなく、乳癌培養細胞株については高率にメチル化を示唆するバンドを検出したので、特異的プライマーを設定してPCRで該当部位を増幅しシークエンス解析を行ってメチル化を確認した。α6インテグリン発現調節にプロモータ領域のSp1 siteを含むGC rich領域のメチル化修飾が関与する可能性を示した。 さらに、病理組織標本における遺伝子プロモータ領域のメチル化を評価するために、パラフィン包埋組織よりのDNA抽出とメチル化検出法に関する検討を行い多くの知見を集積した。加えて、細胞接着因子・細胞外マトリックスをはじめとする遺伝子の発現を形態学的に評価するために、組織分子雑種法の基礎検討を行ってきた。特に組織上でのmRNAの保存に適した固定法やPCRを利用した高感度・特異的なプローブ作製方法について多くの知見を集積した。以上の成果の一部は第87回・88回日本病理学会総会、第16回・17回日本骨代謝学会、第20回・21回米国骨代謝学会議にて報告した。
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