研究課題/領域番号 |
10670207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
近藤 英作 岡山大学, 医学部, 助手 (30252951)
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研究分担者 |
松下 正之 岡山大学, 医学部, 助手 (30273965)
森脇 晃義 岡山大学, 医学部, 講師 (10144742)
松井 秀樹 岡山大学, 医学部, 教授 (30157234)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | カルシニューリン / Bcl-2 / アポトーシス / 脱リン酸化 / リン酸化制御 / 神経細胞死 / Bリンパ球 / Bc1-2 |
研究概要 |
セリン/スレオニン・プロテインフォスファターゼ(PP2B)であるカルシニューリンは、Bcl-2と直接結合し特異的脱リン酸化反応を行うことを見出した。ガルシニューリンによる脱リン酸化型Bcl-2はBcl-2本来の機能である抗アポトーシス機能(細胞死抑制)を発揮し、一方不活化型カルシニューリンにより誘導されるリン酸化型Bcl-2はこの機能を喪失することが判明した。リン酸型Bcl-2のカルシニューリンによる脱リン酸化部位は、Bcl-2のN末端側高度保存領域BH4ドメインおよびLoop部位のSer24,Ser70がそれぞれ候補と考えられ、同部SerのAla(A)あるいはAspartate(D)置換によるBcl-2変異体の発現は、Bcl-2のリン酸化状態による機能改変をそれぞれ裏付ける細胞動態を示した。リン酸化型Bcl-2が細胞死を誘導する機構として、Bcl-2のリン酸化状態がBcl-2-Baxの結合性に影響を与えることが判明した。即ち、脱リン酸化型Bcl-2はBaxとの結合性を良く保持するのに対し、リン酸化型Bcl-2はBaxとの結合性を喪失し、解離したBaxの量的増加がミトコンドリアからのチトクロームCの放出を促進しアポトーシスが起こると考えられた。in vivoのヒト白血病・リンパ腫細胞での内因性Bcl-2蛋白の解析では、t(14;18)転座型リンパ腫細胞で過剰発現するBcl-2は圧倒的に脱リン酸化型有意であること、抗腫瘍剤によるリンパ球系腫瘍のアポトーシス誘導時にはBcl-2のリン酸化へのシフトが見られることなどが判明している。
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