研究課題/領域番号 |
10670222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
阿部 賢治 国立感染症研究所, 感染病理部, 主任研究官 (60130415)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | G型肝炎 / G型肝炎ウイルスゲノム / HGVゲノタイプ / HGV4型 / ミャンマー / ベトナム / 分子疫学 / 分子系統樹解析 / G型肝炎ウイルス(HGV)遺伝子 |
研究概要 |
G型肝炎ウイルス(HGV)の分子疫学調査から、ミャンマー、ベトナムにおいて、従来のゲノタイプ分類には属さない新しいHGV株を分離することができたので、その分子生物学的特徴を解析した。検体および方法は、5'UTR領域の塩基配列解析から、新たなゲノタイプに属すミャンマー人由来株(HGV-MY14)およびベトナム人由来株(HGV-VT48)を対象とした。塩基配列は、サブクローニング法にて決定した。また得られた塩基配列をもとに木村の8パラメーター法で遺伝的距離を確定し、近接合法を用いて分子系統樹解析を実施した。その結果、5'UTRの終末部を除くほぼ全長のHGV遺伝子を2株分離することができた。両者共に9928ntよりなり、2842個のアミノ酸をコードするpolyproteinを有していた。また2株共16aaからなる短いコア領域を有していた。3'UTRはHGV-MY14は313nt、HGV-VT48は315ntからなり、末端にはいずれもpoly Aは存在しなかった。HGV-MY14とHGV-VT48の全長塩基レベルでの相同率は86%、アミノ酸レベルでは96%であった。4型株の既知のHGV株(1〜3型)に対する塩基の相同率は78%〜84%、アミノ酸レベルレベルでは92%〜93%であったが、3型株に対してより高い相同性を示した。また既知のHGV株28株を加えた全長遺伝子領域における分子系統樹解析においてもHGVーMY14およびHGV-VT48は従来の分類には属さず、新たな分類(4型)であることが確認された。以上の成績は、自然界におけるHGvの生態、ウイルスの起源、民族疫学、感染経路などを知る上で興味深い。
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