研究課題/領域番号 |
10670280
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
三輪 正直 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (20012750)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ヒトレトロウイルス / HTLV-1 / ATL / 動物モデル / マウス / 白血病 |
研究概要 |
ヒトT細胞白血病ウイルス1型は成人T細胞白血病(ATL)やHTLV-1関連脊髄症(HAM/TSP)などの原因ウイルスとして知られている。しかしHTLV-1によるATLの発症機序は、まだはっきりしていない。そこでATLやHAM/TSPなどHTLV-1関連疾患の発症機序を解明するために、HTLV-1の感染小動物モデルを樹立するのは重要だと考えられる。従来マウスの細胞にはHTLV-1が感染しにくいと報告されていた。しかし我々はHTLV-1産生ヒトT細胞株MT-2細胞を新生仔マウスの腹腔内投与により、マウス細胞へのHTLV-1感染を証明した。HTLV-1の感染は細胞間の接触が主とされ、cell-free HTLV-1による感染については十分解析されていない。そこで、Cell-freeウイルスをマウス細胞株、DA-1、NIH3T3およびB1細胞に感染させ、24時間後に細胞を回収した。細胞破砕液中のHTLV-1プロウイルスのpX配列がPCRにより検出された。非感染細胞からは検出されなかった。ATL患者血清はNIH3T3細胞とB1細胞へのHTLV-1の感染抑制が観察された。 従来マウス細胞へのHTLV-1の感染は難しいとされていたが、本実験により広帆なマウス細胞種へのHTLV-1感染がおきることが明らかになった。Cell-free HTLV-1を用いた実験系はHTLV-1のマウス細胞への感染メカニズムを調べる上で有用と考えられる。また、マウスは、HTLV-1のキャリアー状態を解析する上で有用な動物モデルであると考えられた。
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