研究概要 |
本研究の目的はC型肝炎患者体内において,肝臓の他に末梢単核球(PBMC)でもC型肝炎ウイルス(HCV)の増殖が起こっているか否かを調べ,PBMC内でのウイルス増殖が持続感染成立に関与する可能性即ちPBMCがHCVのリザーバーとなっているか否かを明らかにすることである。 本年度の研究でPBMC内におけるHCV増殖を確認することが出来た。長期間フォローアップされている実験感染チンパンジー及びヒト患者より採取した肝組織及びPBMCからRT/PCR法によりHCVRNA複製中間体である(-)鎖が検出された。両組織から検出されたHCV遺伝子の超可変領域を比べると相異なっており肝組織をPBCでは異ったバリアントがメジャーポプレーションとして存在することが分った。更に持続感染患者より得たPBMCを2カ月間培養した後RT/PCR法でHCVRNAを検出した所陽性であった。現在in situ PCR法による確認も試みている。
|