研究課題/領域番号 |
10670287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
冨山 宏子 熊本大学, エイズ学研究センター, 助手 (50301370)
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研究分担者 |
滝口 雅文 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (00183450)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | HIV-1 / CTR / HLA-Class I / エピトープ / テトラマー / CTL / CTLエピトープ / HLA-B35 / HLA-B51 / エスケープミュータント |
研究概要 |
本検討において、我々は、以前に同定したエピトープに加え、さらに日本人に頻度の高いHLA ClassI分子である、HLA-A11、-A24、-B51拘束性のCTLエピトープを明らかにした。また、感染者体内の抗原特異的T細胞の変動を解析するために、6種のHLA-B35拘束性のCTLエピトープを用いて、4量体HLA-B35/HIV-1エピトープ複合体(HLA-B35/HIV-1 tetramer)を作成した。このHLA-B35/HIV-1 tetramerを用いて、HIV-1感染者の末梢血リンパ球中のHIV-1特異的T細胞の解析を行った。その結果、HLA-B35陽性のHIV-1感染者間で高率にHLA-B35/HIV-1 tetramer陽性細胞が検出された。さらに、多剤併用療法の効果の認められた2症例では、血中HIV-1量の減少と共にエピトープ特異的T細胞の頻度が減少していた。また、測定期間中、臨床症状の悪化と共に、HIV-1特異的T細胞が減少している症例が認められた。この症例については、エピトープの変異により、CTLの認識が変化している可能性も考えられ、今後HIV-1の変異とT細胞の認識との関係を詳細に検討していく予定である。以上、今回われわれが作成したHLA-B35/HIV-1エピトープtetramerはHIV-1感染者体内のHIV-1特異的T細胞の動態解析に有効な手段であることが示された。今後、この方法により、複数のHLA-Class I拘束性のHIV-1エピトープに対するHIV-1特異的T細胞の変化を検討し、HIV-1の変異に対する抗原特異的T細胞の認識の変化を解析する予定である。
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